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君を驚かせたいな
公園の桜はそう言って
語り始めた

昔此処がまだ
偉い人の屋敷だった頃
お嬢様が身分違いの恋をした
相手はしがない庭師で
二人は人目を避けるように
楠の下で逢ってた
ほらあそこに見える
大きな楠

ある夜二人は決意した
あらゆる全てを捨てていこうと
お嬢様も庭師も手に手を取って
恋の道行き逃避行
二人の恋は成就したけど
あるとき不意に気がついた
一世一代の恋も
一炊の夢だと

生まれ育ったその場所と
違う土壌に根付くのは
なかなかどうして難しい
私もそうさ苦労をしたよ
二人の恋が始まり終わった
此処に来たのはそのあとさ
だから全ては楠の話
よくある恋のお話さ

君は驚くだろうか
公園の桜はそう言って
最後に加えた

私が無事に根付けたのは
たっぷりの栄養を貰ったからさ
恋より愛より確かなものが
この根っこには絡んでる
二人を真に結びつけたのは
結局のところこの私

だから
私の花の色は
恋によく似た濃い桜


(2009-03-31)
楠に聞いた話だと言って語り始めた桜の根っこに絡んでいるのは、さて。
まあ、あれですよ。定番の「桜の下に埋められているもの」です。

ちなみに、タイトルが「騙り」なんですよね。「語り」ではなく。

つまるところ、真実は春の夜に溶けて分かりません。
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2010.03.28 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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