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行き先のない切符を買って乗り込んだ電車
無表情の駅員が僕を見送る
海沿いを走る線路の上で
リズミカルに眠たげに揺れる
窓に映っている景色の中で
自分を探しに行くんですかと
揶揄するように潮騒越しの僕が笑う

愛なんて言葉は不確かに過ぎなかったし
束縛と自由の狭間でがんじがらめ
世界はひとつに収まりきらずに
空中分解しそうな僕だった
途方に暮れて広げた地図さえ
いっそ焼き捨てておしまいなさいと
背後から覗き込んだ車掌が笑う

行き先も決めずにどこへ行くのと
弁当売りの少女が訊くのへ
自分探しさとはさすがに言えずに
笑いを濁して酒を買い込み
浮きつ沈みつの太陽に照らされる
多分きっとなるようになるさと
ほろ酔い加減の僕らも笑う
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2010.01.28 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top

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