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月の夜には散歩しよう
街灯のない町並みを
車も通らぬ町並みを
窓の明かりも消えた夜に

闇夜に紛れた黒猫が
金色の目を光らせる
たった一声にゃあと鳴き
月に尻尾を翻す

どこか遠くで呼応した
闇夜の鴉の鳴き声も
笑いを含んで遠ざかり
川面の流れの音ばかり

せせらぐ川は月を受け
砕けた光をちりばめる
砕けたかけらが足元で
夜を含んだ飴になる

月の夜には散歩しよう
眠れぬ夜を過ごすなら
拾った月の飴を舐め
夜を身体に取り込もう



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2012.05.07 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (1) l top