コーヒーを飲む
インスタントの時にはミルクを
そうじゃなければブラックで
眠そうな私を見ながら
あなたが笑う
コーヒーを飲む
たとえば食事をしたあとで
たとえば眠い昼下がり
コーヒーが苦手な
あなたの横で
あなたには
甘い甘いミルクティー
今日もまた
そんな二人の一日が過ぎる
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人のせいにするのは楽しいよね
人に押し付けるのは楽だよね
自分はかわいそうなんですって
自分は悪くないんですって
泣いたり怒ったりするのは
簡単で気持ちいいよね
慰めてくれる人もいるよね
励ましてくれる人もいるよね
だから調子に乗って忘れるんだ
自分を客観的に見ること
泣いたり怒ったりするのが
どれだけ醜悪で子供っぽいか
泣くのが悪いとは言わない
怒るななんてことも言わない
自分をひたすらに正当化して
自分をひたすらに憐れみがるな
自分のためだけの嘆きや怒りの姿を
人が見破れないと侮るな
人のせいにするのは楽しいだろう
人に押し付けるのは楽だろう
自分をかわいそうがっている君を
人は別の意味でかわいそうに思う
自分を正当化でごまかす君に
人は騙されてくれたりはしない
せめてそれくらいは気付け
そこは幸せの終着点じゃない
乗り換えの駅みたいなものだ
今まで乗っていた電車とは別の手段で
次の目的地に向かうための場所だ
色も形も違う電車や
駅前から出るバスやタクシー
或いは自転車か徒歩かもしれない
だが確かにそこは終着の地ではないのだ
エンドロールの後も映画が続くようなものだ
席を立ってしまっていれば見られないような
大事な場面が待ち受けていたりするのだ
更なる続編への伏線や
思いがけない展開の結末
或いはちょっとした面白いNGかもしれない
待ち受けているのが何であれ
そこは終着点ではないのだ
ちょっとした人生の一区切り
それだけの話なのだ
あなたは元気かな
そう思いながら
今日を過ごす
メール一つ
送ればいいのに
何を書けばいいか分からず
今日もケータイを開いて閉じる
あなたはどうしてるかな
そう思いながら
今日も過ごす
電話一本
かければいいのに
あなたの邪魔になるかもなんて
今日もケータイを開いて閉じる
ヘンなところで引っ込み思案
おかしいねなんて
笑ってしまう
そんな二人のはずなんだけど
あなたは違うのかな
そう思いながら
今日が過ぎる
明日になったら
連絡しようか
そんなことを考えてみては
今日もケータイを開いて閉じる
重ね合わせた肌の隙間
残されたままの孤独が震える
絡め合った指先の合間
掴み損ねた明日が逃げる
二人
こんなに近いのに遠い
奪い合った熱の余韻
吐息とともに冷めて消える
溶かし合った時間の狭間
隠されていた不安が揺れる
二人
どれだけ近くても遠い
(2009.09.29)
僕の言葉は君に届いているかい
君の声は僕に届けられているかい
言葉は思ったように気持ちを伝えなくて
時々すれ違ってしまうけれど
黙ったままでは伝わらないし
抱きしめたってきっと伝えきれないから
怖がってないで言葉にするんだ
時々すり抜けていってしまうけれど
話をしよう
君と二人
言葉を紡ごう
君と一緒に
僕の言葉は君に届いているかい
君の声を僕は受け止めているかい
(2009.09.28)
ずっと昔から決めてたね
いつかもっともっと年を取ったら
二人で縁側でお茶を飲んだり
畳の部屋でおしゃべりしたり
まるで十代の少女みたいな
おばあちゃん仲間になろうねって
結婚をしてても
遠くに行っても
思い出したような風で晴れた日に
同じ場所でお茶をしようって
昨日の夕暮れまたねって別れた
まるでそんな顔して会おうって
何時間だって話していられた
どんなことだって打ち明けあった
あの頃の少女の私たちは
ずっとずっと先の未来でも
あの頃の少女の私たちだから
ずっと昔からの約束
いつかもっともっと年を取っても
二人仲良くお茶をしようね
終わることは始まること
終わったもののかわりに
新しく何かが始まること
枯れてしまった花は
種を落として芽を出して
死んでしまった鳥は
土に還って花になる
行ってしまった夏は
風を冷やして秋になり
逝ってしまった人は
誰かの胸で息づいて
通り過ぎた今日は
時を止めぬままに明日になり
戻らない恋も
いつかはきっと過去になる
終わることは始まること
終わったもののかわりに
新しく何かが始まること
(2009.09.23)
きっとどこかの空の下で
あなたもこの月を見ている
私の声は届かなくても
同じ月を眺めている
たくさんの思い出があったね
いくつもの昼と夜を越えたね
出会ったり別れたり
満ちては欠けて
欠けては満ちて
きっとどこかの空の下で
あなたもあの日々を思い出してる
私の腕は届かなくても
同じように感じている
そう知っているから
そう信じているから
私たちは今宵
同じ月を見ている
言葉が欲しいときがあるの
ちゃんと言って
いつも言って
好きだって
言葉が欲しいことがあるの
笑みを浮かべて
時に真面目に
好きだって
可愛いって
綺麗だって
素敵だって
好きだって
大好きだって
愛してるって
時々でいいから
言葉が欲しいのよ
言わなくても知ってるけど
あなただから
私の大好きな
あなただから
あなたの口から聞きたいの
君ががんばってることを
僕は知ってる
だから言わない
がんばれとは
ただ応援しているよ
君が君の夢を
叶えることを
ただ願っているよ
君が君の明日を
切り開くことを
君が頑張ってることを
僕は知ってる
だから時々
抱きしめるんだ
(2009.09.21)
明日について考える
明日も今日と同じくらい
平穏無事であるだろうか
ささやかな幸せがあるだろうか
思いがけない苦難が待ち受けていたり
予想も出来ない驚きに見舞われたり
苦しんだり悲しんだりしないか
明日について考える
考えても答えは出ないけど
明日について考える
(2009.09.16)
誰かが言う
お前の言葉なぞ
百年後には跡形もないだろう
誰かが言う
百年どころか
三日で忘れ去られることだろう
誰かが言う
お前の言葉なぞ
百万人の中の一つだ
誰かが言う
たとえ目にしても
通り過ぎていくだけの言葉だ
私は言う
だからなんだ
そんなことは知っている
私は言う
百年なんて知らない
ほんの一瞬でも残ればいい
誰かが言う
あなたの言葉が
ほんの少しでも救いになったと
誰かが言う
あなたの言葉で
ほんの少しだけ楽しくなったと
それでいいじゃないか
それがいいじゃないか
百万人のたった一人に
百万年のほんのひとときに
私の言葉が残ればいい
(2009.09.15)
大丈夫だよ
そう言ってくれる人じゃない
心配ないよ
そう励ましてくれる人じゃない
時々
ちゃんと知ってるよって言ってくれる人
困ってたら
なにげなく手を貸してくれる人
怖がってたら
さりげなく手を握ってくれる人
時々
いじわるな顔で遠くで見てる人
季節がめまぐるしく変わる
気温がからかうように変わる
夏かと思えば秋に
秋かと思えば夏に
女心なんかよりももっと
気まぐれな猫の目のような日々
汗ばむ日差しの下を
冷たい風が吹き抜ける
お願い
お願い
今だけは
私をもてあそばないでいて
私には大事な約束が
本当に重要な予定があるの
季節がめまぐるしく変わる
私もめまぐるしい日々で
お願い
お願い
今だけは
風邪も悪寒も近付かないで
世界が色をなくしていたのは
そこに君がいないからだ
世界が音を隠していたのは
そこに君がいないからだ
君と出会って初めて気付く
世界が色で溢れているのは
そこで君が笑うからだ
世界が音で満ちているのは
そこで君が生きるからだ
君がいるだけで世界が変わる
面白いほど変わった世界で
僕は初めて愛を見つけた
決めているの私
自分がいやなことはしないのよ
たとえあなたが泣いたって
たとえあなたが怒ったって
自分がいやなことはしないの
頑固者だって言うでしょう
ワガママだってなじるでしょう
それでも私
決めているの
自分がいやだと思うことはしないの
たとえあなたがなだめても
たとえあなたがぶったって
自分がいやなことはしないの
どんなにあなたが好きだって
どんなに誰かを好きだって
自分がいやなことはしないの
あたしはあたしが好きだ
他の誰になるよりも
あたしのままがいい
悪いところも知ってる
直すべきところも
どこにでもいそうな子だってことも
それでも
あたしはあたしが好きだ
他の誰になるよりも
あたしのままがいい
世界を傾ける絶世の美女や
誰にも好かれる性格の可愛い子
たとえば指折りの大富豪
惹かれることもあるけれど
あたしであることと引き換えに
そんな人たちにはなれない
あたしはあたしが好きだ
今まで生きてきたあたしが
他の誰かになるよりも
あたしはあたしのままがいい
あなたの喜ぶ顔が見たくて
あなたをハッとさせたくて
私は今日もつくります
余計なお世話と言われたり
見当違いと言われたり
することだってあるかもだけど
あなたの笑う顔が見たくて
あなたをビックリさせたくて
私はこっそりつくります
時々無意味に思えてみたり
無駄骨かもなと思ったり
ちょっぴり不安になったりしても
だけどやっぱり作りたいから
私は今日もつくります
(2009.09.11)
流された舟のように
気が付いたらここにいた
舵も櫓もない舟の上で
時が経つのを感じてた
時に書を読み
時に詩を書き
そして眠っては夢を見て
空を見て
流れを見て
時の移ろいを知る
流された舟の上で
気が付いたらここにいた
流れ任せの時の上で
流されない生き方をしながら
時に恋をし
時に孤を愛し
そしてすれ違う舟を見て
人を見て
世界を見て
時の在り方を知る
時に勢いよく
時に澱むように
そして舟は流れていく
(2009.09.08)
ときどき
これで正しいのかなと思う
選んだことを後悔はしないけど
ときどき
これで良かったのかなと思う
進んだ道を反省はしないけど
ときどき
そんな風に思うんだ
世の中には
行かなきゃならない道があって
会わなきゃならない人がいて
合わせなきゃならない事がある
それはもう不可抗力で
どうしたって逃れられない
迷路のような水槽の中を
泳いでさまよう魚のように
泳いで泳いで泳ぎ回って
足掻いてもがいて先へと進む
世の中には
避けて通れないことがあるけど
逃げずにその先目指してくんだ
きちんと見つめて泳いでくんだ
あれもこれもそれも
欲張ってたら
混乱してしまう
ひとつずつ
ひとつずつ
大事なものは
ひとつずつ
丁寧に
ひとつずつ
ひとつずつ
大切なものは
ひとつずつ
手にしよう
あれもこれもそれも
欲張っていても
全部は持てない
ひとつずつ
ひとつずつ
それで充分
私たちは誰も
誰かを疑いながら
そして
誰をも信じながら
生きている
信じたいと思いながら
生きている
君が好きだから
君にいい顔を見せたい
君にいいとこを見せてたい
君が好きだから
ありのままを見せたい
飾らない状態を教えたい
君が好きだから
悩んでしまうんだ
かっこつけたいけど
取り繕いたいけど
本当を見せたい
僕を知っていて欲しい
どうしよう
どうしようかな
君が好きだから
いつも僕は悩むんだ
動けなくてどうしようかと思った
前に進んだ途端に戻されて
見えていたはずの道が消えていて
途方に暮れたまま立ち尽くした
多分そんな日は
一度眠ってみるのもありなんだと
そう思いながら
(2009.09.02)
君と離れ離れになっても
出会う場所を決めておこう
君と会えないときには
いないと呟いて電話するよ
くじけそうなときがあっても
きっと誰かが手を貸してくれる
負けそうな気持ちになっても
きっと誰かと支えていける
必要なものは最小限
いつだってどこにでも行けるように
それから夢と希望と君のこと
何があっても離さぬように
(2009.09.01)
ずっと一緒にいると
時々合わなくなる
喧嘩もするし
イライラもする
不安にもなるし
不満も生まれる
そんなこともあるよと
時々つぶやいてみる
何もかも一緒なんて
ありえないし
合わないからこそ
面白いときもある
ずっと一緒にいると
時々たがえてしまう
黙り込んだり
目も合わさない
だけどそれじゃあ
始まらないから
こんなこともあるねと
互いに話し合おうよ
聞いてみれば些細な
出来事かもしれない
言ってみればなんでも
ないことかもしれない
ずっと一緒にいると
時々合わなくなる
でもずっと
一緒にいようよ
嫌いな人
悲劇のヒロイン
本当は自分に
非があることに
気がつかない人
目を瞑ってる人
嫌いな人
正義の人
ただひたすらに
自説を押し付け
その説の矛盾から
目をそむけてる人
嫌いな人
声高な人
実も意味もない
己の言葉に
酔いしれまくって
目を合わせない人
嫌いな人
だけどただ
嫌いなだけでは
進まない
嫌いな人
たとえばあの子
被害妄想
お涙頂戴
どこを切っても
薄っぺらい人
嫌いなあの子
無視してもいいけど
ほんの少しだけ
おせっかいを焼く
そんな私を
人は好きかな?
美味しいものを食べて
楽しい話をして
たくさん笑おう
わたしもあなたも
たまには羽目外して
好きなもの食べよう
カラダにいいものを
ココロにいいものを
愚痴を言うときには
笑いながら言おう
怒りや泣きは厳禁
それだけはルール
美味しいものを食べて
楽しい話をして
たくさん笑ったら
明日もまた歩ける