あなたがあたしを好きすぎるので
あたしは時々不安になる
いつかきっと気付かれてしまう
あなたの中のあたしの像と
ホントのあたしが違うこと
あなたがあたしを好きすぎるので
あたしは時々不安になる
いつかきっと目が覚めてしまう
そんな日が絶対来ないと
あなたがどんなに言ったって
あなたがあたしを好きすぎるので
あたしも時々満たされている
いつかきっと同じになるから
あなたの中のあたしへの愛と
あたしの中のあなたへの愛
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とんでもなく眠いのは
なんでかな
どこかに何かが潜んで
私を引きずり込んでいく
あなたの傍にいても
とても眠いんだよ
それとも
あなたの傍にいるから
安心して眠いのかな
身体が不調なとき
ちょっと心が弱る
いろんなことが
不安になって押し寄せる
寝てしまおう
寝てしまおう
全て明日に後回しして
毎日が彩り豊かになったら
心まで揺れ動くようになりました
なんでもなかったはずのことで
泣きそうになったり笑ったり
本を読んだだけなのに
とても不安定になったり
ただ空を見ただけなのに
溢れ出しそうな愛を見つけたり
色々起こる日々になったら
心まで目まぐるしくなりました
でもそれが
いやではないんです
雨の音
雨の音
窓越しに
雨の音
風に似て
川に似て
流れてく
雨の音
眠くなる
誘われる
夢越しの
雨の音
雨の音
雨の音
沁みて来る
雨の音
自分が好きでいられる
自分を好きになれる
でも
どこが好きなのか
そんなの
難しい
たとえば
気になるところなら
幾つも
挙げられるけど
自分が好きでいられる
ナルシストとはちょっと違うけど
でも
どこが好きなのか
そんなの
分からない
たぶん
それが
好きだということ
(2009-04-30)
引越しのたびに捨ててきたのに
不思議ね
あなたいつの間にか
どこかにいるのね
ダンボールに詰めても
屑箱に捨てても
置いてきたはずのあなた
いつの間にかいるのね
もう一人で寝られない
小さな子供じゃないの
孤独を持て余して泣く
少女の頃はすぎたの
だからもう
あなたは要らないのよ
引っ越すたびに置いて来たのに
不思議ね
あなたいつの間にか
隣にいるのね
汚れたウサギのぬいぐるみ
抱きかかえた小さな少女
(2009-04-21)
文字の中に飲み込まれていく
ページの波におぼれてしまう
あるはずのない景色も
持つはずのない感情も
いつしか私を染め上げていく
わけもなく切なくなるのも
どうしようもなく苦しくなるのも
こらえきれず笑ってしまうのも
思い出して楽しくなるのも
このたった一冊の本のせい
そうやって増えたたくさんの本のせい
気まぐれな猫の瞳みたいに
くるくると変わる
可愛い彼女の気分みたいに
ころころと変わる
ビルの谷間の風向きみたいに
いろいろと変わる
夢の中の舞台みたいに
すきかって変わる
強引なオトコみたいに
あっというまに連れ去ってしまう
オレ様な態度に
なすすべもなく翻弄される
見たいテレビがあったのに
食べたいものがあったのに
話したい人がいたはずなのに
強力な磁石みたいに
あっというまに引き寄せられる
抗いがたい引力で
なすすべもなく瞼が落ちる
十年後も
あなたの隣にいられたら
それはきっと幸せでしょう
目覚めるたびにあなたに恋し
眠るときにはあなたに抱かれ
そうやって日々を過ごせたら
誰かとどこかに出かけても
あなたのところが帰る場所
そうやって日々を重ねたら
些細なことでもあなたに伝え
笑顔も涙もあなたに見せて
そうやって日々を積めたなら
ケンカをしても
すれ違っても
あなたの隣にいられたら
十年後のそのまた先も
あなたと一緒にいられたら
その痛みは
私が生きている証
その熱さは
私が息してる証
だから
受け止めよう
その痛みは
私がここにいる証
その熱さは
私がここにある証
だから
受け入れよう
甘酸っぱいキャンディー
あなたの舌の上
転がって誘う
ゆっくり舐めるのなら
じわじわとアタシ色に染めていく
性急に噛み砕くなら
砕けてあなたを貫くわ
甘酸っぱいアタシ
恋のキャンディー
(2009-04-16)
大きな飛行機に乗って
戦火の町並みを見下ろす
ここは小さなシェルター
向かう当てもなく空を飛ぶ
炎で乱れた気流を
ガラクタの翼が横切る
ここは最後のシェルター
窮屈なシートで夢を見る
燃料が途絶えてももう
どこへも行かれない
ここは終わりのシェルター
漂うように浮かんで消える
(2009-04-14)
こういう日は
切ない
哀しい
苦しい
話に引きずられる
ぽっかりと明るくて
ひっそりと幸せで
なのにどこまでも不幸な
話に引きずられる
幸せでいたいのに
たかが一冊の本なのに
こういう日は
カラダの細胞
ひとつひとつまで
満ちていく涙に
引きずられていく
電話は嫌い
顔が見えないもの
空気が見えないもの
沈黙の間に流れる
ちょっとした時間
どうしたらいいか分からなくなるの
一緒にいられたら
なんとでもなるのに
居心地悪い気がしてしまうの
電話は嫌い
あなたが見えないもの
心が見えにくいんだもの
背筋を伸ばしてみる
膝の裏に力を入れて
くっとまっすぐ立ってみる
目線を上げてみる
おへその辺りに力を入れて
ぐっとまっすぐ見据えてみる
指先まで伸ばしてみる
踵を付けて力を入れて
きっとまっすぐ歩いてみる
それだけでも
ちょっと違う
人生の持ちよう
どこまでも車走らせて
お気に入りの歌
一緒に歌ってみる
対向車なんて気にしない
口を大きく開けて
好きなだけ歌うんだ
どんな悩み事も
どんな悲しいことも
景色と一緒に置き去りにして
どこまでも車走らせて
大好きな歌
大声で歌ってみる
悩んだってしょうがない
動かなければ分からない
箱を開けなきゃ分からない
贈り物のように
咲いて見なければ分からない
何かの種のように
あとはそう
動いて確かめるだけ
悩んだって意味がない
答えなんて出やしない
用意された答えは
とっくにそこにあって
いくら悩んでみたって
それは何も変わらない
あとはそう
動いて確かめるだけ
ガラスの塔に閉じ込められた蝶は
花の夢を見ながら羽ばたく
象牙の棺で歌を歌う鳥は
雲の音を聞きながら埋められる
時計の針に打ち付けられた月は
満ちてくる潮騒に錆びながら融けていく
空っぽの卵に満たされている風は
温もりの不在を嘆きながら渦を巻く
四辻の幻に彷徨いこんだ私は
恋の骨の賽を手にふりだしを探している
(2009-04-08)
君と離れ離れの教室
日当たりのいい窓辺の席で
僕はこっそり溜め息をつく
人生そんなにうまくはないか
けれど新しい教室の隅
風通しのいい窓辺の席で
僕はこっそり外を見つめる
そこで見つけた小鳥の巣
廊下を通って聞こえる君の声
遠く離れた窓辺の席で
僕はこっそり微笑んで聞く
放課後になれば君が会いに来る
そしたら僕らはこの教室の
誰もいなくなった窓辺の席で
二人こっそり外を見ながら
小鳥のようにキスをしようか
君と離れ離れの教室
日当たりのいい窓辺の席で
僕はこっそり外を眺めて
君の笑顔を思い出すんだ
(2009-04-06)
来るはずだと知っていても
あなたが来るまで安心できない
今から行くよと知らせながら
だっていつまでも来ないもの
もしかしたら来ないのだと
あなたが来るまで怯えているの
絶対なんてホントはないから
だから来るまで安心できない
来なかったなら来ればいいと
かわりにあの人が言うけれど
本当にそれでいいのかしらと
思いながら今日も待っている
花を咲かせよう
どこにでも
笑顔や
会話の
花を
花を咲かせよう
いつだって
シアワセや
うれしさの
花を
それは
あなたの周りに咲き誇り
世界を彩っていく
それは
あなたの周りで匂い立ち
世界を包み込む
花を咲かせよう
たくさんの
花を
こんなに眠ければきっと
悪夢も見ないまま
朝が来るだろう
だからお願い
引き止めないで
どんなご飯も
どんな遊びも
どんな恋も
きっと敵わない
こんなに眠ければきっと
悩みも忘れ去って
朝が来るだろう
だからお願い
ただ眠らせて
落ちていくことは簡単だ
この手を離していけばいい
堕ちていくことは簡単だ
全てを失くしていけばいい
そうまでして行きたい場所があるのなら
そこまでして生きたい場所があるのなら
落ちていくことは困難だ
この手を離していけないのだから
堕ちていくことは困難だ
全てを失くして生きられないから
そうまでして行きたい場所があるならだけど
そこまでして行きたい場所があるだろうか
泣きたいときには泣いてもいいじゃない
どうして我慢してしまうの
あなたが悲しいときにはいつだって
私のこの胸を貸してあげるよ
優しく抱きしめるから
泣き疲れたらそのままおやすみ
泣きたいときには泣いた方がいいんだよ
どうして無理して笑っているの
あなたが苦しいときにはいつだって
私のこの腕を貸してあげるよ
優しく撫でてあげるから
ぬくもりを感じてそのままおやすみ
泣きたくなったなら泣いてしまっていいよ
どうして頑張ってしまうの
あなたがつらいときにはいつだって
私の唇を貸してあげるよ
優しく子守唄を歌うから
夢も見ないうちにそのままおやすみ
桜の花が散るたびに
切なくなってしまうのと
通りすがりの少女が言った
咲き続ける桜があれば
切なくないのかいと
隣を歩く少年が言った
開き始めて満開になって
あっという間に散り初める
だからいいんじゃないか
純情可憐に蕾を震わせ
幻のように世界を染めて
夢のように降り注ぐ
まるで一瞬の恋みたいだと
瞳をあわせ微笑みながら
隣に佇む少年は接吻した
だからまた次の春にね
そう言って消えた少年を送り
通りすがりの少女は去った
彼の埋まった桜の幹の
吹雪く花弁を浴びながら
(2009-04-03)
あなたのことが
好きで好きで
死にそうです
そんなことを言う
四月一日の彼女に
ぼくはどう答えていいか分からず
途方に暮れる
(2009-04-01)
どこまでも走っていけば
やがてどこかの海に出る
海底をずっと走ったら
やがてどこかの国に着く
やあやあ元気?と手を振って
どこかの国を走りぬけ
幾つもの国を駆け抜ける
やがてどこかの山を越え
雲の上から空を見る
どこまでもさらに走っては
戦争も平和も飛び越える
どんな人にでも手を振って
平等も差別も駆け走る
どこまでも走っていけば
やがて最初の場所に着く
そして笑って言ってやる
意外と世界は狭いよと
君を驚かせようと思ったのに
出てくるのは悲しい嘘ばかり
どうしてかな
こんなにシアワセなのに
君を笑わせようと思ったのに
出てくるのは切ない嘘ばかり
どうしてかな
こんなに愛しているのに
だから今日のボクは
何も言わないでおく
愛してるの言葉さえも
嘘になってしまわぬように