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君のために言葉を贈ろうと
ずっと考えていたけれど
上手い言葉が見つからない
素敵な文句が見当たらない

君のために言葉を贈ろうと
今日も考えていたけれど
飾りすぎては嘘のようだし
簡単すぎては心に足りない

君のために言葉を贈ろうと
ずっと考えていたけれど
どんな言葉も物足らなくて
結局のところ口に出来ずに

だから黙って指を繋いだ
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2009.06.30 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
探しても見つからないものが
呼べば出てくればいいのに
遠い昔に見た夢や
幼い恋の面影や
失くしてしまった本の頁や
落としてしまった指輪のかけら

探しても戻ってこないものが
呼べば出てくればいいのに

たとえばあなた
2009.06.29 Mon l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
治りかけたかさぶた

力任せに剥ぐみたいに

滲み出した血の色で

指先を濡らすみたいに

無謀な恋をした

後に残るのは

消えない痕


(2008.06.27)
2009.06.28 Sun l 月々 l コメント (1) トラックバック (0) l top
愛してると

言葉にしたら

きっとすべてが

嘘になる


愛してると

答えにしたら

きっとどこにも

行かれない


それだけの




(2008.06.25)
2009.06.27 Sat l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top
夜の声が聞こえる
僕を迎えにきた宇宙船だ
ベッドを抜け出して
窓辺へと駆け寄った

夜の声に応える
僕はここにいるんだよ
早く降りてきてよ
ずっと待っていたんだ

夜の音が聞こえる
近づいてくるのは船だ
流れ星のように
煌いて降りてくる

君を迎えにきたよ
窓にゴンドラが揺れる
全てを置いていくなら
君を連れて行くよ

夜の声が聞こえる
あれは大陸を渡る鳥さ
行こう彼らよりも高く
彼らよりも遠くへ

朝の歌が聞こえた
船は夢に溶けてく
ベッドの上の僕を
太陽が照らしてた

また日々に飽いたら
その時に迎えに来るよ
宇宙船はそれきり
夢の奥へと飛び去った
2009.06.26 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
自転車に乗って
隣町まで行こうよ
キラキラ光る川に沿って

疲れたら土手に寝てさ
蒼い空でも見よう
まっすぐな飛行機雲追って

行く宛てはないけど
どこまでも行こうよ
背中を押す風に乗って

僕たちはいつでも
どこへも行けると信じた
キラキラな未来を知ってた

自転車に乗って
明日まで行こうよ
誰も追いつけないほどに
2009.06.25 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
春爛漫の川べりも
淡い月夜のあぜ道も
他所の国へと繋がる海も

切手を貼らない手紙も
売られていった仔牛も
父親と語った木陰も

不思議な呪文の言葉も
どうどうと流れる大河も
人を抱いた母なる大地も

みんなみんなここにいる

音と一緒に胸の中に
2009.06.24 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
初めてのデートは雨で
一つずつ差した傘の分
遠い距離を歩いた
雨音にかき消された会話は
ちぐはぐでぎこちなくて
けれどほっこりあったかかった

初めてのデートをいつも
雨が降る日に思い出す
一つ傘に入った今も
会話がなくて雨音だけでも
しっくりとなじんだりして
そしてやっぱりあったかいままで
2009.06.23 Tue l 花膳 l コメント (1) トラックバック (0) l top
どしゃ降りが流していくよ
気持ちも
言葉も
あなたの面影も
全て

大粒の雨にまぎれて
街を打つ音にまぎれて

全て
2009.06.22 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
遠い遠い故郷を離れ
今朝私はお嫁に行きます
白いお肌のあの方か
赤い御髪のあの方か
それとも違う殿方か

熱い熱いお湯で磨かれ
今朝私はお嫁に行きます
あなたに良く似た息子やら
私に似てない子を育て
恋敵に良く似た娘さえ

育むはずの家を離され
今朝私はここから去ります
この身があなたと離れても
心はあなたのそばにいる
最後まできっと離れない


甘い甘い朝に呼ばれて
今朝私は味噌汁を作る
いりこと昆布で出汁を取ったら
油揚げタマネギそれからワカメ
赤味噌白味噌合わせ味噌

そしたらあなたを起こしに行こう
目覚めの朝餉を召し上がれ


(2008.06.23)
2009.06.21 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
どこまで行っても暑い夜は

砂漠の上に寝転がる

降り注ぐほどの星空に

ぽつんと声をかけてみる

広い夜空と白い砂漠に

声は吸われて消えていく

おおい

おおい

聞こえるかい

どこからともなく返るエコーは

砂と風と砕ける星の

囁き声に紛れて届く

おおい

おおい

生きてるかい

どこまで行っても暑い夜には

砂と風と煌めく星の

夜の帳に包まり眠る

朝が来るまで

独りで眠る


(2008.06.19)
2009.06.20 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
甘いお酒で宇宙へ飛んだ
月の色したカクテルで

良ければ君も一杯いかがと
流れる星に声をかけ
月の色したカクテルを
三日月グラスに流し込む

甘いお酒で宇宙へ飛んだ
三日月を丸く光らせた
2009.06.20 Sat l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
紫陽花の下で雨宿り
目の前で雫が跳ねる
散って砕けた水晶を拾い
緑の紳士が声をかける

まだ暫くは降り続くだろう
お茶でも飲んでいきなさい
甘い梔子の香りの付いた
雨粒のお茶を淹れてあげよう

紫陽花の幹を上ってテラスへ
目の前の葉先を銀糸が落ちる
カエルと二人お茶を飲みながら
遠いお空に青を見た

垂れる銀糸が七色に揺れる
そろそろ止んできたようだね
紳士に見送られ水溜りの道へ
滴る雫の波紋を越えて

紫陽花の向こうへ歩き出す
世界はキラキラ光って踊る
軽やかに鳴いた蛙に見送られ
髪に甘い香りが残った
2009.06.18 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
指先にヒミツを飼ってる
君の謎めいた微笑み
触れられたところから
電流が走る

刺激的で魅惑たっぷりの
君の張り巡らした罠
狡猾ささえ魅力な
衝撃に溺れる

君はただ笑って
僕に決断を迫る

痺れて捕まえられるか
嵌って囚われるか

もはや逃げる場所のない
僕の鮮やかな敗北
勝利の女神の前に
跪いた下僕

君はただ笑って
僕に接吻をねだった
2009.06.17 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
忍び寄る恐怖は
幽かなる物音を立てて
息を潜めた背後に近づく

迎え撃て

迎え撃て

安穏と怯えていてはいけない


叩き潰せ

叩き潰せ

完膚なきまでに存在を消し去れ


忍び寄る恐怖は
幽かなる音さえも消した
対峙するものはそして眠る
2009.06.17 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
いつもありがとう
隠れた言葉だから
返し方に悩んでしまうけど
いつもありがとう
あなたの言葉が宝です

乾いた土に染み込む水や
花を開かせる朝日のように

三時のお茶の甘い匂いや
月夜の弱いお酒のように

いつもありがとう
嬉しい言葉だから
大事に読ませてもらってます
いつもありがとう
あなたの存在が宝です
2009.06.15 Mon l 日々の罅 l コメント (0) トラックバック (0) l top
すべてが厭になって
誰も味方がいないとき

日々に疲れ果てて
孤独に慄いてしまったとき

思い出して

君だけは君を
見捨ててはいけないのだと

君だけでも君を
信じていなくてはいけないのだと

君だけが君の
進む道を選べるのだと

だけど
戻っておいで

そっちじゃない

君はまだ
君の未来を信じていい

だから
戻っておいで

そっちじゃない


(2008.06.12)
2009.06.14 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ありがとう

大好き

嬉しいよ

大丈夫

愛してる

可愛いね

美味しいよ

楽しいね

素敵だよ


たった一言

たった一秒


それで世界は

変わるから


(2008.06.11)
2009.06.13 Sat l 月々 l コメント (1) トラックバック (0) l top
忘れてた

そんなコトバで

片付けた

あなたの今日が

過ぎ去っていく
2009.06.12 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
甘い香りがしてる
コトコトコト
恋する果実をジャムにした
赤く染まった指先で
優しく唇に触れてみて

甘い予感がしてる
トクトクトク
焦がれる鼓動を歌にした
淡く光った月の下
あなたの窓辺に届けるわ

熱い時間に揺れる
カチコチカチ
壊せぬほどの夢を見た
浅く眠った胸の中
あなたと過ごす朝を待つ

愛の気持ちがしてる
ドキドキドキ
恋する果実をジャムにして
甘くあたたかな朝食を
キスと一緒に召し上がれ
2009.06.11 Thu l 花膳 l コメント (1) トラックバック (0) l top
温度差がある二人は
きっとこれ以上近づけない
分かち合い混ざり合うには
あまりにも違いすぎるから

熱を奪われて凍える者と
熱に耐えられず溶ける者と
同じ温度になるには二人
あまりにも離れすぎていた

初めからわかっていてもなお
ほんの少し夢を見た
同じ景色を見ることを
ほんの束の間信じてた

温度差のある二人は
きっとこれ以上騙せない
信じて手を取り合うには
あまりにも違いすぎたから
2009.06.10 Wed l 花膳 l コメント (1) トラックバック (0) l top
そぼ降る雨に
吐息をつく庭の木々
濡れて鮮やかな紫陽花の
葉陰に見えた子猫の背中

こちらへおいでと声をかければ
ひとりで生きると決めたから
人のぬくもりは要らないと啼く

放っておくのは寝覚めが悪いと
苦笑混じりに言ったなら
目障りならば去るわと啼いた

あれは私
肩肘張って
濡れるに任せた
紫陽花の色に隠れた
黒く小さな
あれは私

私が寂しくて寒いから
どうぞ隣に来て欲しいのと言えば
ようやく子猫は近寄った

暖かなミルクと紅茶を淹れて
窓越しの雨を見よう
ゆっくり静かに見ていよう

雨が晴れて青空になる頃に
きっと歩いていけるから
2009.06.09 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
くちなしの花が匂う
雲の隙間から覗く
白い月の光を浴びて

くちなしの花が匂う
遠い夜汽車の音に
夜の吐息を零す

くちなしの花が光る
夢のあわいの闇を抜け
あなたの頬を照らす

くちなしの花が

あなたを思い出させる夜
2009.06.08 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
あたしの中には
いつも誰かがいて
歌を歌ったり
夢を紡いだりしてる

見たこともないような花や
聞いたこともないような国や
聴こえるはずのない声や
想像もつかない未来が
生まれていくのが分かる

あたしの中には
いつも誰かがいて
いくつもの世界を
時折教えてくれる

道で見かけた花や
見飽きるほどの日常や
聴き慣れている言葉や
刻んできた歴史が
彩りを添えるのが分かる

あたしの中には
いつも誰かがいて
あたしの知る世界で
時折花を咲かす


(2008.06.09)
2009.06.07 Sun l 月々 l コメント (1) トラックバック (0) l top
キリンになって
この街を見下ろそう
なんだこんなもんかと
思ったよりちっぽけだなと
首を振って
草原を目指すんだ

ゾウになって
この街を震わそう
なんだこんなもんかと
道行く人の憂鬱を
踏み潰して
夕焼けを目指すんだ

フクロウになって
この街を飛び回ろう
なんだこんなもんかと
星の方がずっといいやと
灯り啄ばんで
深い森を目指すんだ

クジラになって
この街を水浸し
なんだこんなもんかと
狭苦しい道を叩き
潮吹いて
大海を目指すんだ

シロクマになって
この街を押し潰そう
なんだこんなもんかと
電柱をへし折って
混じりけない
氷原を目指すんだ

ニンゲンになって
この街を突き進む
そうさこんなもんさと
ポケットに手を入れて
知らん顔で
どこまでも目指すんだ


(2008.06.05)
2009.06.06 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
やってはダメなことを
やってはいけない

分かっていても止まらない

止める術を教えて欲しい


他に気をそらせばいいのか
出来ないように拘束するか

本当に切実に知りたい

止める手立てを教えて欲しい
2009.06.05 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
自分じゃどうしようも出来ないこと
自分じゃ解決にたどり着けないこと

そういうこともままあることさ

たまには人を頼るのも悪くないって
ときには人に任せるのもありなんだって

そういうこともよくあることさ

誰かの方が上手いってこと
誰かの方が詳しいってこと

そういうことはままあるもんさ

人は全ての達人じゃない
だから助け合い生きているのさ
2009.06.04 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
いつまでも
信じていられるほど
子供じゃあなかった

現実を知って
夢見ることの難しさを
覚えたけれど

現実の隣に
夢が存在するのだとも
知っていた

いつだって
信じていたかった
大人になったからこそ
2009.06.03 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
大事にしていたのに
消えてしまった
嘆いてももう
戻ってはこない

あの瞬間に
時が戻るなら
今度はこの手を離さずに
しっかり捕まえておくのに

リセットできないゲームでも
最初からやり直せるけど

割れてしまったタマゴなら
他の料理に出来るけど

大事にしていたのに
消えてしまった
存在していたことさえ
確かめることも出来ない

ただ私だけが知っている
ただ私だけが覚えてる

私の時間だけが覚えてる
2009.06.02 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top