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君を驚かせたいな
公園の桜はそう言って
語り始めた

昔此処がまだ
偉い人の屋敷だった頃
お嬢様が身分違いの恋をした
相手はしがない庭師で
二人は人目を避けるように
楠の下で逢ってた
ほらあそこに見える
大きな楠

ある夜二人は決意した
あらゆる全てを捨てていこうと
お嬢様も庭師も手に手を取って
恋の道行き逃避行
二人の恋は成就したけど
あるとき不意に気がついた
一世一代の恋も
一炊の夢だと

生まれ育ったその場所と
違う土壌に根付くのは
なかなかどうして難しい
私もそうさ苦労をしたよ
二人の恋が始まり終わった
此処に来たのはそのあとさ
だから全ては楠の話
よくある恋のお話さ

君は驚くだろうか
公園の桜はそう言って
最後に加えた

私が無事に根付けたのは
たっぷりの栄養を貰ったからさ
恋より愛より確かなものが
この根っこには絡んでる
二人を真に結びつけたのは
結局のところこの私

だから
私の花の色は
恋によく似た濃い桜
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2009.03.31 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
消えていくものを留める術を知らない
消えてしまった泡沫や
散ってしまった花のように
それはもう戻らない

ただ
あなたの目に留まったならば
水面に浮かぶ泡沫を
開いたばかりの花びらを
あなたが見ていてくれたならと

そう願うばかり
2009.03.30 Mon l 日々の罅 l コメント (0) トラックバック (0) l top
背中越しの君の声
聞きながら帰った
二人乗りの自転車
懐かしい曲がり角

夕焼けに向かって走った
二人の秘密の場所
自販機のコーヒー
君はいつもブラック

宵闇が降りてきて
街灯が灯ったら
別れ難く接吻して
手を振って走った

背中越しの思い出
くぐもる声とぬくもり
今でも覚えてるよ
遠く時が過ぎても


(2008.03.31)
2009.03.29 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
三月のせいだなんて
満月に向かって呟く
泣きたくなる気分も
壊したい衝動も
別れの暗示でさえも
すべてすべて
三月のせい

三月のせいだなんて
春風に飛ばして笑った
終わっていく予感も
戻れない後悔も
旅立つ焦燥さえも
すべてすべて
三月のせい

明日になれば
過ぎ去ってしまうかもしれない

来月になれば
忘れ果ててしまうかもしれない

でもこれは
すべてすべて
三月のせい


(2008.03.26)
2009.03.28 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ふと気付けば
柔らかな萌芽の緑
かすんでけぶる桜色
淡く光る若葉の産毛
密やかに咲く花
足元を駆け抜ける春風
ほぐれていく空気と光
目も覚めるほどの色の洪水
耳を洗っていく小鳥の歌

こんなにも
春が満ちている
2009.03.27 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
消えた数分間の中で
あなたに手紙を書いた
愛を込めて書いた言葉は
ポストの中で
ほどけて消えたのだ
おそらく涙のにじむ速さで

嘆く声音の鳥の空に
あなたに書いた時間が消えた
シュレーディンガーの猫より確かに
便箋の中に
生きていたはずなのに
おそらく胸の鼓動よりも
2009.03.26 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
もう駄目だ
春だもの
春だものね
夜だもの
夜だものね

耐えられなければ

寝てしまえ
2009.03.25 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
かさぶたをはがすように
痛々しい夢を消した朝
窓から漏れ入る光に
夢の残滓が透かし見え
だらだらと血を流す掌

嗚呼
待ち望んでいた人もまた
秒針の音とともに消えていく


夢と現実の境にいられた
ただ若々しいだけの二人
煙草の紫煙とグラスのお酒
その向こう側に透かし見た
だらだらとすごしていた日々

嗚呼
そこへ辿りつく道はもう
傷痕へと塗り込めてしまった


嗚呼
花咲き乱れる春の野辺に
良く似た夢さえもう見ない
2009.03.24 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
満開の桜の下で
眠る

冷たい月明かりの下で
眠る

夜風の慟哭の下で
眠る

朽ち果てた土の下で
眠る

零れた酒の滴りの下で
眠る

あなたの溜め息の下に
眠る

止まった時間の下に
眠る

もう

目覚めない
2009.03.23 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
水を張った幾枚もの
田んぼに吹く風が
漣を立てて
砕けた夕日を映す
頼りない柔らかさで
列を成す
早緑の幼苗が
未来へと書き綴る
言葉のように
風にそよいで囁く
あぜ道を彩る
白や黄色や薄紫の
小さくも強い花々と
空を渡って家路を急ぐ
鳥の群れのシルエット
ここにはきっと
誰もが抱く
ノスタルジーがあるのだ
ここにはきっと
誰もが祈る
穏やかな日々が見えるのだ

春の日の
柔らかな日差しが
柔らかな草花が
柔らかな風が

心をほぐしていくのだ


(2008.03.25)
2009.03.22 Sun l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top
埋めに行こう
私の屍骸を
捨てに行こう
私の遺骸を

梅の花咲く丘を越え
桜舞い散る山を越え
光溢れるあの野辺の
草の波間に墓を掘ろう

埋めに行こう
貴方の芝居を
捨てに行こう
貴方の依頼を

知っていながら騙されて
解っていながら絆された
三度縋れる手を伸べた
もろとも隙間に落とし込もう

埋めに行こう
私の屍骸を
捨てに行こう
貴方の遺骸を

膿めども癒えぬ疵を持ち
倦めども言えぬ瑕を持つ
光もとうに枯れ果てた
愛の狭間に死に果てよう

埋めに行こう
春の野へと
捨てに行こう
陽だまりの中


(2008.03.24)
2009.03.21 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
夜明けよりも早く
星の眠りの中を
駆け抜ける流星

水晶の梯子を上り
硝子の光を追って
銀の船に飛び乗ろう

小鳥達が群れをなす
天の川が雫を落とす
目覚めを誘って風が吹く

夜明けの藍の世界
星が瞬く空を
未来を載せた流星

のびやかな季節の
眠たげな瞳開けて
宇宙を駆ける船を見送ろう


(2008.03.19)
2009.03.20 Fri l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
明日
今日よりもいい日なら
また
きっとあなたに会える

だから
私はそれをずっと信じて
今日も
明日を夢見て眠るのです
2009.03.18 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
この声が

君の元へ届くころ

ぼくは遠い星にいるよ

声はいつか

大気をつきぬけ

流星となって

君に注ぐ

愛してるよと

囁きながら
2009.03.17 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
地図の上の道
ずっとずっと辿っていったら
君に着いた
指先一つで君を探す
孤独なぼくの
哀しい涙が
どこかの街を濡らしてく

郵便受けを鳴らす
気まぐれな君のアナクロな葉書が
ぼくを笑う
言葉すくなに僕を誘う
自由な君の
弾んだ文字が
どこかの日々を綴ってく

地図の上の街
指先だけで辿っていったら
君に着いた
大きいぼくは
入り込めずに
どこかの君をなぞってく
2009.03.16 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ただ好きなだけでは
どうして駄目なの

求めたくなる
愛を
見返りを
あなたを

ただ好かれるだけでは
どうして駄目なの

応えられない
愛も
見返りも
拒絶さえも


何も求めず
何も応えず
生きていくことは
不可能だというの

ただ願うだけ
幸せだけを

それじゃ駄目なの


(2008.03.17)
2009.03.15 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
あなたにあげるならば

甘く溶けるマシュマロがいいか
香ばしく軽いクッキーがいいか
きらきらと光るキャンディーがいいか

あなたにあげるならば

恋の花咲くブーケがいいか
共に刻める時計がいいか
毀れぬ絆の指輪がいいか

あなたにあげるならば

それとも甘いキス一つ


(2008.03.14)
2009.03.14 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
忙しくすることと

忘れることは似ている

そしてそれは

優しさのかけらの色にも

似ているのだ
2009.03.12 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
さよなら



ただ一言
2009.03.11 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
きつく閉じた瞼の裏で
乱れ飛ぶ色の粒子
形を成しそうでも
目を凝らせば消えてしまう
その片隅に
あなたの姿を見た気がした

浮かんでは消えていく
幾つもの泡のような
翻弄される夢の手前
2009.03.10 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ある日その街の住人に
白い台本が配られた
明日から街の皆さんは
シナリオに沿って生きなさい

あくる日全ての住人が
台本片手に動き出す
行の隙間はアドリブで
ハプニングにもアドリブで

八百屋の前では恋が芽生えて
図書館の裏で人が刺された
老婆がいきなりロックをがなり
少年は庭にヒミツを埋めた

目覚めるたびに脚本は変わる
昨日の恋は今日には薄れ
刺された男が報復に走る
庭のヒミツは飼い犬が漁る

なんて混沌
なんてカオス

それでも住人は思ってた
平凡平穏ありきたり
それに較べりゃ楽しい毎日
これはとっても刺激的

ある朝住人が目覚めたら
白い台本は白いまま
何も書かれていないまま
街はたちまち大騒ぎ

なんて混沌
なんてカオス

人任せにした人生が
いきなりぽんと返された
途端に途方に暮れて言う
今日から一体どうすれば

平凡平穏ありきたり
どこにでもある日常を
もはやどこかに置き忘れ
アドリブさえも効かぬまま

なんて混沌
なんてカオス

ホントは戻っただけなのに
元に戻っただけなのに
その日その街の住人は
何も出来ずに佇んだ
2009.03.09 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ラジオから聞こえてきた
懐かしい歌を頼りに
君の町へと向かうよ

変わっていく町並み
見知らぬ曲がり角
あの日見送った
背中が見える

今の君はどこで何してるの
今君の隣には誰がいるの

落ちていく夕日の中へ
アクセル踏み込んで行く僕に
ラジオが歌うよ


後戻りは知らない
夕焼けを追ってく
辿り着けるはずもないのに

助手席の地図には
意味のない印
まるで何かを告げるみたいに

今の君は何を歌ってるの
今君に僕は届くの

燃え尽きた夕日の中へ
スピード上げて飛び込む僕に
ラジオが笑うよ


(2008.03.13)
2009.03.08 Sun l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top
恋がしたいと思ってるけど
誰でもいいってわけじゃない

ぴったりきっちり当てはまるよな
パズルのピースの恋がいい

しっかりぴっちり合わさるような
手と手を取り合う恋がいい

恋をしたいと思ってるけど
誰でもいいってわけじゃない

だから違うよ諦めようよ
合うよで合わないピースだよ

よく見て拒絶をされてるでしょう
まったく似てない別物さ

恋がしたいと思っていても
誰でもいいってわけじゃない

だから間違うな小さき君よ
君の相手は人じゃない

世界をけぶらせ人を惑わせ
君の目指すは杉林


(2008.03.07)
2009.03.07 Sat l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top
眠りの淵で
手が招く
覗き込む顔を
引き摺りこむ

眠りの淵で
声が呼ぶ
沈み込む身体を
さらにさらに深くへ

眠りの淵で
手が招く
底無しの夜に
夢見る間もなく

眠りの淵で
声が呼ぶ
もがく力さえ
奪い取る囁きで
2009.03.06 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
あたしがたくさんの男たちを
手玉にとっていた頃
世界はちょろいものだと思っていた

今はも言えないような我儘を
女王様の託宣のように口にして
意のままに操った気分でいた

仕留めた獲物をいたぶるような仕草で
男を惑わせていた頃
恋愛はちょろいものだと思っていた

あの頃のあたし
2009.03.05 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
屍が落ちている朝の道路で
群がる烏を跳ね飛ばす
メタリックの獣たち

力なく光る雲間の朝日が
薄っぺらい現実を照らしている

どこまで行ったところで
追いつけないままの明日のように

全てが曖昧な距離感のままで
一日を始めていく

黒いゴミ袋の中で
啄ばまれ血肉になることもなく
腐敗して燃えていく屍のように
2009.03.04 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
桃の花降る中庭で
女の子だけのお茶会をしましょう
桜の香りの熱い茶と
頬よりも柔い花餅と
他愛のないよなおしゃべりで

七段飾りのお雛様
陽射し戯れる緋毛氈
花よりも花の女の子

桃の花降る中庭で
女の子だけのお祝いをしましょう
こっくりと甘い甘酒と
頬もほころぶ桜餅
弾けてきらめく笑い声

十二単のお雛様
雪洞菱餅雛あられ
人形も微笑む女の子

桃の花降る中庭で

2009.03.03 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
明日になれば恋をする
そんな予感のした日から
もう何年も日は過ぎて
ひとり寝る夜の恋の夢

待てど暮らせど来ぬ人を
待ちくたびれた老嬢の
こぼした溜め息ひとひらの
紙片に浮かんだ恋の歌

そこに吹き込む一陣の
風に揺られて鳥になる
空に羽ばたく行く鳥の
切なく響く恋の唄

零れて馨る花びらの
蜜を飲み干し鳥は啼く
探し当てたる待ち人の
掌の上で詩歌となる

風よりも疾く駆け抜けて
老嬢の元へ辿り着く
今その時に始まった
恋はもうはや間に合わぬ

枯れて乾いた唇に
冷たき涙の接吻を
とこしえに眠るかの人の
耳元で歌う愛の歌

明日になれば恋をする
そんな予感はとうに無く
ただ目覚めては遠い日の
愛を鳥音に想うだけ


2009.03.02 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
時折吹き抜ける一陣の風のように
不意に思うんだ

誰も僕を必要とはしていない
誰も僕を大事とは思っていない

今僕が姿を消しても
きっと誰もそれに気付かない

吹きすぎた風の行方を
誰も気にしないように

不意に思うんだ

誰も僕を上滑りしていく
誰も僕をひと撫でだけしていく

旅先の店の猫のように
きっと誰も明日には忘れる

吹きすぎた風の終わりを
誰も見たことないように

時折吹き抜ける一陣の風に
不意に兆すんだ


(2008.03.05)
2009.03.01 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
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