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駆け足で過ぎていく
足音だけが聞こえる
あれは何の音

時間が過ぎ行く音
雲が流れていく音
月が降っている音
君が駆けていく音

追いつけない速さで
足音だけが聞こえる
あれは何の音

僕の鼓動の音
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2008.06.30 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
爪の中に入り込んだ棘
紙が引き裂いた皮膚
灼けて渇ききった瞳
ぶつけてしまった小指

言いそびれてしまった言葉
掴み損ねてしまった愛情
捉えきれなかった指先
選ばなかった選択

ささやかなのに
ささいなことなのに
致命的な痛み


(2007-05-30)
2008.06.29 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
難しいのは

その瞬間に

どう動くかではなく

動いた結果を

誰に咎められても

言い訳せずに

立っていられるか

後悔したとしても

誤魔化したりせずに

受け止めていられるか

ということの方だ


(2007-05-26)
2008.06.28 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
治りかけたかさぶた

力任せに剥ぐみたいに

滲み出した血の色で

指先を濡らすみたいに

無謀な恋をした

後に残るのは

消えない痕
2008.06.27 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
探しているの
あなたを
ずっと
ずっと
生まれる前から

蒼い時間の
始まる前から

光る宇宙の
生まれる前から

求めているの
あなたを
ずっと
ずっと
逝ってもまだなお

乾いた世界が
弾けたとしても

怒る歴史の
終わりが朽ちても

どんな姿でも
どんな時代でも

あなたをずっと
待っているの

どんな距離でも
どんな違いでも

あなたをきっと
探しにいくの


星が消えても
息が絶えても

ずっと
ずっと

生まれ変わるの

ただ

あなたに出会うためだけに
2008.06.26 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
愛してると

言葉にしたら

きっとすべてが

嘘になる


愛してると

答えにしたら

きっとどこにも

行かれない


それだけの

2008.06.25 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
耳鳴りのように
潮騒のように
木擦れのように

静寂のように
喧騒のように
衣擦れのように

雨音のように
風声のように
囁星のように

どこからともなく
どこへともなく

降り注ぎ
染み渡る音
2008.06.24 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
遠い遠い故郷を離れ
今朝私はお嫁に行きます
白いお肌のあの方か
赤い御髪のあの方か
それとも違う殿方か

熱い熱いお湯で磨かれ
今朝私はお嫁に行きます
あなたに良く似た息子やら
私に似てない子を育て
恋敵に良く似た娘さえ

育むはずの家を離され
今朝私はここから去ります
この身があなたと離れても
心はあなたのそばにいる
最後まできっと離れない


甘い甘い朝に呼ばれて
今朝私は味噌汁を作る
いりこと昆布で出汁を取ったら
油揚げタマネギそれからワカメ
赤味噌白味噌合わせ味噌

そしたらあなたを起こしに行こう
目覚めの朝餉を召し上がれ
2008.06.23 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
これは
一夜限りの
恋でありんす

月夜に咲いて
明けに散る
ぬしとわっちの
恋なんでありんす

心を疑っては
いけんせん
心を侮っては
なりんせん

わっちが売るのは恋
繋ぎとめるは
心でありんす

朝がくれば
露と消える
それが
わっちの恋心

けれど

萎れた花でも
匂いは
残っておりんしょう

乾いた涙も
流れぬわけでは
ありいせなんだ

夢に咲いて
やがては毀れる
一夜限りの
恋とても

夢へ漕ぎ出で
手に手を取って
腕に沈めば
まことの恋

ゆめかうつつか
まことかうそか

考えても
分かりいせん

どうぞ

心で感じて
おくんなまし

これは
今宵限りの
恋でありんす

月夜に開いて
明けに死ぬ
ぬしとわっちの
恋なんでありんす


(2007-05-15)
2008.06.22 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
名前なんて

知らなくても

姿なんて

見えなくても

どこかで

美しく囀っている

小鳥


(2007-05-14)
2008.06.21 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
掌の砂を零した

風に乗って消えた

もう元には戻せない

砂時計の中の

時間たち
2008.06.20 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
どこまで行っても暑い夜は

砂漠の上に寝転がる

降り注ぐほどの星空に

ぽつんと声をかけてみる

広い夜空と白い砂漠に

声は吸われて消えていく

おおい

おおい

聞こえるかい

どこからともなく返るエコーは

砂と風と砕ける星の

囁き声に紛れて届く

おおい

おおい

生きてるかい

どこまで行っても暑い夜には

砂と風と煌めく星の

夜の帳に包まり眠る

朝が来るまで

独りで眠る
2008.06.19 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
水を出しっぱなしにしない
流れていく水の中に
朝の光が消えていく

電気を点けっぱなしにしない
照らされた吐息の中に
要らぬ熱が生まれてく

極端に温度を変えない
変わりゆく自然の中に
変化を感じ取るために

要らぬものは貰わない
捨てていくだけのものの中に
使われていた命が嘆く

すべてのことに感謝を
己のみで生きるにあらず
人間のみで生きるにあらず
2008.06.18 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
生きていることは奇跡です
どんなに悲しいことがあっても
一生悔やむことが起きても
生きているだけで奇跡です

取り返しのつかないことがあっても
失ってしまったものがあっても
あなたがそこに生きているだけで

奇跡なのです

今という時にあなたがいるということ

未来という時間に希望を持てるということ

今日が最悪であったとしても
いつかいい日が来ると信じてみることが出来るということ

だから
生きてください

私のために

誰かのために

あなたのために

2008.06.17 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
秘密の夜気が明けて
秘密の鍵を開けたら
秘密の愛をあげるよ

秘密の窓を開いて
秘密の角を見ないで
秘密の鳩を未来へ

秘密の公園に満ちた
秘密の声を聞いたら
秘密の方へおいでよ

秘密の恋をしたなら
秘密の故意を従え
秘密のを想いしたためて
2008.06.16 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
青々と
広がりますのは
これは
海です
これは
空です

白々と
押し寄せますのは
これは
雲です
これは
波です

真っ青なものは
これは
私の
若さです

真っ白なものは
これは
私の
未来です

光る瞳に
照らされて
青々と
白々と
輝く

これは
私の

証です


(2007-05-12)
2008.06.15 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ふたりのこと
好きだから
どちらかだなんて
決められない
だってふたりとも
魅力的

大好きだよって
言われると
やっぱりとっても
嬉しいの
気持ちはふらふら
揺れちゃうの

割り切れないのも
悪くない
だってふたりは
違うから
どちらのあなたも
好きだから


カフェオレでも
飲みながら
晴れた空の下
話しましょ
どんなことだって
楽しいわ

でも

白黒つけない
ままがいい

ねえ

白黒つけない
ままでいい?


(2007-05-11)
2008.06.14 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
たった一滴
それだけで
世界が変わる

そんな雫はきっと
どこにだってあるけど

僕の世界を変えた
ほんの一滴

それは

あの日の君の

ほころぶ笑顔なんだ
2008.06.13 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
すべてが厭になって
誰も味方がいないとき

日々に疲れ果てて
孤独に慄いてしまったとき

思い出して

君だけは君を
見捨ててはいけないのだと

君だけでも君を
信じていなくてはいけないのだと

君だけが君の
進む道を選べるのだと

だけど
戻っておいで

そっちじゃない

君はまだ
君の未来を信じていい

だから
戻っておいで

そっちじゃない
2008.06.12 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ありがとう

大好き

嬉しいよ

大丈夫

愛してる

可愛いね

美味しいよ

楽しいね

素敵だよ


たった一言

たった一秒


それで世界は

変わるから
2008.06.11 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
誰も信じてない
誰も愛してない
そんなあなたが微笑む

全てを凍らせて
全てを眠らせて
滴り落ちる月に
ただ一人口ずさむ

遠い記憶の隅の
人だった頃の痛み
もはや指先にさえ
残っていないけれど

誰のぬくもりも
掴み損ねて
ただ笑う

緋い瞳は
涸れ果てた泉の色


2008.06.10 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
あたしの中には
いつも誰かがいて
歌を歌ったり
夢を紡いだりしてる

見たこともないような花や
聞いたこともないような国や
聴こえるはずのない声や
想像もつかない未来が
生まれていくのが分かる

あたしの中には
いつも誰かがいて
いくつもの世界を
時折教えてくれる

道で見かけた花や
見飽きるほどの日常や
聴き慣れている言葉や
刻んできた歴史が
彩りを添えるのが分かる

あたしの中には
いつも誰かがいて
あたしの知る世界で
時折花を咲かす
2008.06.09 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
もしもし
もしもし

もしもあなたに
もう死んでもいいと
申しましたら
妄想だと笑いますか
妄執だと嘆きますか

もうそんなことは
燃してしまえと
盲信などは
もう捨ててしまえと


もしかしたら
毛細血管にまで
妄信が入り込んで
もう先から
亡者なのかも知れません


もしもし
もしもし

もしもあなたに
もう少し声が届くなら

燃した灰の中に
ともし火を探せと

喪主の手燭に
ともしてやろうと

申し渡してください


(2007-05-10)
2008.06.08 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
あなたの指と
私の指とを
赤い紐で
結びつけるの

切っても
切れない
想いを縒って

切るにも
切れない
丈夫な紐を


あなたがどこにも
逃げないように
あなたのことを
縛り付けるの

ほどくに
ほどけぬ
がんじがらめで

動くに
動けぬ
ぐるぐる巻きで


あなたの恋と
私の恋とを
赤い紐で
繋ぎとめるの

その声
その顔
指先までも

その肌
その髪
零す息さえ


それでもあなたが
逃げると言うなら
赤い紐で
縊ってしまうわ

あの子も
どの子も
届かぬように

私の
傍から
離れぬように


(2007-05-09)
2008.06.07 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
血に餓えたものたちに
今日は哀しい雨が降る
寒さに凍えたものたちが
暖を求めて傷つける
熱い血潮の雨が降る

知に飢えたものたちに
今日は正しい雨が降る
頭脳の渇いたものたちが
潤い求めて気付いてく
遍く知悉の雨が降る

地に植えたものたちに
今日は優しい雨が降る
ただ生きんとするものたちが
明日を求めて築いてく
今日の地質に雨が降る
2008.06.06 Fri l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
キリンになって
この街を見下ろそう
なんだこんなもんかと
思ったよりちっぽけだなと
首を振って
草原を目指すんだ

ゾウになって
この街を震わそう
なんだこんなもんかと
道行く人の憂鬱を
踏み潰して
夕焼けを目指すんだ

フクロウになって
この街を飛び回ろう
なんだこんなもんかと
星の方がずっといいやと
灯り啄ばんで
深い森を目指すんだ

クジラになって
この街を水浸し
なんだこんなもんかと
狭苦しい道を叩き
潮吹いて
大海を目指すんだ

シロクマになって
この街を押し潰そう
なんだこんなもんかと
電柱をへし折って
混じりけない
氷原を目指すんだ

ニンゲンになって
この街を突き進む
そうさこんなもんさと
ポケットに手を入れて
知らん顔で
どこまでも目指すんだ
2008.06.05 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ぐるり
ぐるり
巡り巡って月が昇る

どろり
どろり
巡り巡って月が浮かぶ

赤い
紅い
夜に滴る孤独の月よ

昏い
喰らい
夢にまみれる蠱惑の月夜

ぐるり
ぐるり
廻り廻って月が満ちる

どろり
どろり
廻り廻って月が濡れる
2008.06.04 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
かちこちと秒針が泣く

ぱたぱたと雨粒が呼ぶ

うぉんうぉんとファンが踊る

みしみしと壁が呟く


かたかたとキーボードが唄う

きいきいと椅子が嘆く

ちらちらと蛍光灯が惑わして

しらじらと夜が明ける
2008.06.03 Tue l 瞑想迷走 l コメント (2) トラックバック (0) l top
しち面倒くさい恋をして
七転八倒繰り返してた
始終悔やんだ日々だった

質草にもならぬ想い出は
質屋だってもう見向きもしない
四重苦以上の日々だった

名無しの二人の道程ならば
斜めに走って消えていく
始終眩んだ日々だった

七晩寝ずに考える
死地に立つなら同じこと
四十九日を待たずして

あなたを連れて行きましょう
2008.06.02 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
目を閉じても分かる
若々しい緑色
瞼に落ちてくる木漏れ日浴びて
初夏の風に揺蕩う

溢れるばかりの薫り
名も知らぬ花が揺れる
眠りの中に零れ落ちて
淡い夢に微睡む

五月の風に吹かれ
揺れて漂う午睡
あたためられた頬に
光の粒が踊る

誰も起こさないで
萌える季節の中
満ちる息吹を感じながら
世界に身を委ねる


(2007-05-07)
2008.06.01 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top