キャラメル少年
キャラメル頬張って
駆け出してった
寒そうな手足
擦り傷に血が滲む
人生はお菓子のように
甘くはないさと
頬の中転がしながら
大人びた口調で
偉そうに笑う
キャラメル頬張って
駆け去っていった
意志を持つ背中
木枯らしに立ち向かう
毎日はお菓子のように
脆くはないよと
舌の上戯れながら
物知りの風情で
賢しげに笑う
キャラメル味の少年
冬の中
駆けてった
駆け出してった
寒そうな手足
擦り傷に血が滲む
人生はお菓子のように
甘くはないさと
頬の中転がしながら
大人びた口調で
偉そうに笑う
キャラメル頬張って
駆け去っていった
意志を持つ背中
木枯らしに立ち向かう
毎日はお菓子のように
脆くはないよと
舌の上戯れながら
物知りの風情で
賢しげに笑う
キャラメル味の少年
冬の中
駆けてった
睡魔
侵されていく
浸されていく
抗いがたい
その誘惑に
締められていく
占められていく
拒みきれない
その束縛に
逃れられない
挑めもしない
逆らいきれない
その吸引に
浸されていく
抗いがたい
その誘惑に
締められていく
占められていく
拒みきれない
その束縛に
逃れられない
挑めもしない
逆らいきれない
その吸引に
雫のアロマ
キャンドル揺らめく部屋の中
過ぎ去った記憶が立ちのぼる
涙に溺れて眠った夜の
縋り損ねた吐息にも似て
雫が波立つ夢には
優しい香りをあげよう
気持ちがざわめく風には
零れる記憶を流そう
アロマが包み込む部屋の中
戻れない記憶が蘇る
微笑に抱かれて眠った夜の
馴染み損ねた温度にも似て
閉ざして忘れたままの鍵も
今宵は取り出してみよう
確かにそれは幸福だと
知ってることを胸に刻もう
過ぎ去った記憶が立ちのぼる
涙に溺れて眠った夜の
縋り損ねた吐息にも似て
雫が波立つ夢には
優しい香りをあげよう
気持ちがざわめく風には
零れる記憶を流そう
アロマが包み込む部屋の中
戻れない記憶が蘇る
微笑に抱かれて眠った夜の
馴染み損ねた温度にも似て
閉ざして忘れたままの鍵も
今宵は取り出してみよう
確かにそれは幸福だと
知ってることを胸に刻もう
焼きつく甘さ
甘ければいい
喉を焼き尽くすほどに
胸を焦がしてしまうほどに
甘ければいい
あの人の言葉よりも
夜の齎す愛撫よりも
甘ければいい
感覚も麻痺するほどに
感傷も忘れるほどに
甘ければいい
味も分からぬくらい
正体も分からぬくらい
そして
その記憶だけ残して
全て消え去ればいい
喉を焼き尽くすほどに
胸を焦がしてしまうほどに
甘ければいい
あの人の言葉よりも
夜の齎す愛撫よりも
甘ければいい
感覚も麻痺するほどに
感傷も忘れるほどに
甘ければいい
味も分からぬくらい
正体も分からぬくらい
そして
その記憶だけ残して
全て消え去ればいい
ルーレットとクレームブリュレ
ルーレットクレームブリュレは
猫ネコ仔猫
ノワールの毛並み
転がる仕種
丸い瞳のルーレット
焦げたカラメル
甘やかな声
優しい顔のクレームブリュレ
猫ネコ仔猫
じゃれついて
毛玉の振りで
近寄ってくる
猫ネコ仔猫
鳴き声で
遊びとおやつを
ねだってくる
ルーレットとクレームブリュレ
小さな子猫
(2006-12-27)
猫ネコ仔猫
ノワールの毛並み
転がる仕種
丸い瞳のルーレット
焦げたカラメル
甘やかな声
優しい顔のクレームブリュレ
猫ネコ仔猫
じゃれついて
毛玉の振りで
近寄ってくる
猫ネコ仔猫
鳴き声で
遊びとおやつを
ねだってくる
ルーレットとクレームブリュレ
小さな子猫
(2006-12-27)
休暇
やれやれ
良く働いたから
バカンスにでも行こうか
真夏の南の島でのんびり
秘境の温泉旅館でまったり
それとも
貯めてた仕事でも
一つ一つこなしていこうか
使った道具を磨いてみたり
暖炉にくべる薪を割ったり
いやいや
すこし太ってたから
運動なんかしてみようか
煙突するりと抜けれるように
ソリの速度が上がるように
それから
冬が終わる頃には
次の仕事の準備をしよう
夢の卵とか愛の種とか
希望の羽を用意して
それらが
贈った人の心で
いつか育つのを待ちながら
孵って芽吹いて羽ばたいて
こちらも嬉しくなるように
とにかく
良く働いたから
好きなことをしようか
とっておきの酒を飲んだり
仲間とどこかに泊まったり
もちろん
ちゃんと働いたから
君の心にも贈ったさ
それが一体カタチになるかは
サンタの与るところじゃないさ
(2006-12-26)
良く働いたから
バカンスにでも行こうか
真夏の南の島でのんびり
秘境の温泉旅館でまったり
それとも
貯めてた仕事でも
一つ一つこなしていこうか
使った道具を磨いてみたり
暖炉にくべる薪を割ったり
いやいや
すこし太ってたから
運動なんかしてみようか
煙突するりと抜けれるように
ソリの速度が上がるように
それから
冬が終わる頃には
次の仕事の準備をしよう
夢の卵とか愛の種とか
希望の羽を用意して
それらが
贈った人の心で
いつか育つのを待ちながら
孵って芽吹いて羽ばたいて
こちらも嬉しくなるように
とにかく
良く働いたから
好きなことをしようか
とっておきの酒を飲んだり
仲間とどこかに泊まったり
もちろん
ちゃんと働いたから
君の心にも贈ったさ
それが一体カタチになるかは
サンタの与るところじゃないさ
(2006-12-26)
時違え
これはようこそ
いらっしゃい
お求めの品は
なんでしょう
求めているのは品ではないと
求めているのは居場所だと
周りは幼稚で薄っぺらいと
見てくれだけで中身がないと
全てが醜く見難いのだと
息が苦しく生き苦しいと
なるほど
さようにお言いになるか
もちろん当然ございます
これなる品は舶来の
精巧極めし写真機なれば
写真に留めし画とともに
いかなる時代も留めし一品
十年百年昔であれど
千年万年未来であれど
お望みの場所を探り当て
撮影せしめてみせましょう
ひとたび閃光光ったならば
御身は望みのその場所へ
ただしお一つご注意を
かつて過ごせし場所の記憶は
ともに過ごせし時の記録は
全て何にも残りません
あなたはもとより居たように
その時代へと溶け込みましょう
ゆえに抱きしその想い
それも煙と消えましょう
そこで醜さを感じても
そこで生きるのが辛くても
それは新たなあなたなる
次のあなたが思うこと
ただしどんなに苦痛でも
たとえどんなに不満でも
やがて再びここへ来れるか
それは誰にも知れぬこと
それでも良ければさあどうぞ
いらっしゃい
お求めの品は
なんでしょう
求めているのは品ではないと
求めているのは居場所だと
周りは幼稚で薄っぺらいと
見てくれだけで中身がないと
全てが醜く見難いのだと
息が苦しく生き苦しいと
なるほど
さようにお言いになるか
もちろん当然ございます
これなる品は舶来の
精巧極めし写真機なれば
写真に留めし画とともに
いかなる時代も留めし一品
十年百年昔であれど
千年万年未来であれど
お望みの場所を探り当て
撮影せしめてみせましょう
ひとたび閃光光ったならば
御身は望みのその場所へ
ただしお一つご注意を
かつて過ごせし場所の記憶は
ともに過ごせし時の記録は
全て何にも残りません
あなたはもとより居たように
その時代へと溶け込みましょう
ゆえに抱きしその想い
それも煙と消えましょう
そこで醜さを感じても
そこで生きるのが辛くても
それは新たなあなたなる
次のあなたが思うこと
ただしどんなに苦痛でも
たとえどんなに不満でも
やがて再びここへ来れるか
それは誰にも知れぬこと
それでも良ければさあどうぞ
そうなのさ
そうとも
そんな日もあるさ
それでも
そのまま生きてくさ
そしたら
そのうち良くなるさ
そうとも
そのうち良くなるさ
それでも
そこから進めない
そういう
そぞろな日もあるさ
それなら
それでもいいものさ
そこにも
それなり意味がある
そうだよ
そこには君がいる
そうして
その先明日がある
そうとも
そんな日もあるさ
それでも
そのまま生きていけ
そんな日もあるさ
それでも
そのまま生きてくさ
そしたら
そのうち良くなるさ
そうとも
そのうち良くなるさ
それでも
そこから進めない
そういう
そぞろな日もあるさ
それなら
それでもいいものさ
そこにも
それなり意味がある
そうだよ
そこには君がいる
そうして
その先明日がある
そうとも
そんな日もあるさ
それでも
そのまま生きていけ
月のベッド
月のベッド
薄雲の天蓋を付けて
蜜色の月のベッド
星屑のシャンデリアが揺れる
柔らかに滑り落ちる
夢をまとって眠りにつこう
甘やかな手触りの中
夜にもぐって瞼を閉じる
月のベッド
緩やかに漂いながら
蜜色の月のベッド
星降りの子守唄に揺れる
薄雲の天蓋を付けて
蜜色の月のベッド
星屑のシャンデリアが揺れる
柔らかに滑り落ちる
夢をまとって眠りにつこう
甘やかな手触りの中
夜にもぐって瞼を閉じる
月のベッド
緩やかに漂いながら
蜜色の月のベッド
星降りの子守唄に揺れる
狂おしい愛
知っていたかい
僕が君を好きなこと
知っていたよね
僕が君を見てたこと
知らない振りをするのなら
いま
君に見せてあげる
僕がどんなに君を好きか
僕が君を好きなこと
知っていたよね
僕が君を見てたこと
知らない振りをするのなら
いま
君に見せてあげる
僕がどんなに君を好きか
明日に会うため
明日なんて見えなくて
生きていることが辛くて
いっそ終わらせてしまおうかと
明日も今日の続きで
生きていくことは苦痛で
いっそ断ち切ってしまおうかと
そう思っては
いけないだろうか
救いなんて見えなくて
孤独に沈むのが怖くて
もはや信じるものなどないと
望みなんて抱けなくて
絶望にまみれるのが不安で
もはや涙も枯れて果てたと
この身を捨てては
いけないだろうか
駄目だと止める者などなくて
やめろと宥める者などなくて
それでも生きては
いけるのだろうか
明日なんて見えないから
もしかしたらなんてこと
いっそ信じてしまおうかと
明日は今日より良くて
生きていくことは歓喜で
そう願ってみようじゃないかと
明日も生きては
いけるのだろうか
生きろと止める者に会うため
笑えと宥める者に会うため
行けるとこまで
生きてみようか
生きていることが辛くて
いっそ終わらせてしまおうかと
明日も今日の続きで
生きていくことは苦痛で
いっそ断ち切ってしまおうかと
そう思っては
いけないだろうか
救いなんて見えなくて
孤独に沈むのが怖くて
もはや信じるものなどないと
望みなんて抱けなくて
絶望にまみれるのが不安で
もはや涙も枯れて果てたと
この身を捨てては
いけないだろうか
駄目だと止める者などなくて
やめろと宥める者などなくて
それでも生きては
いけるのだろうか
明日なんて見えないから
もしかしたらなんてこと
いっそ信じてしまおうかと
明日は今日より良くて
生きていくことは歓喜で
そう願ってみようじゃないかと
明日も生きては
いけるのだろうか
生きろと止める者に会うため
笑えと宥める者に会うため
行けるとこまで
生きてみようか
オルゴール
遠い記憶の隙間から
掘り出してきた骨で
オルゴールを創ろう
硬くて脆くて繊細な
音色を溶かして奏でよう
優しく扱わなければ
粉々に砕け散ってしまう
触れるのを躊躇っていれば
風化して風に舞ってしまう
小さなオルゴールを創ろう
月の滴る音に似た
雪の煌めく音に似た
触れたら溶けて壊れるような
花の開いた音に似た
虹の輝く音に似た
触れたら消えて薄れるような
華奢なオルゴールを創ろう
遠い記憶の隙間では
眠れる想いが骨になる
艶めく化石になる頃に
掘り出してきて
オルゴールを創ろう
(2006-12-25)
掘り出してきた骨で
オルゴールを創ろう
硬くて脆くて繊細な
音色を溶かして奏でよう
優しく扱わなければ
粉々に砕け散ってしまう
触れるのを躊躇っていれば
風化して風に舞ってしまう
小さなオルゴールを創ろう
月の滴る音に似た
雪の煌めく音に似た
触れたら溶けて壊れるような
花の開いた音に似た
虹の輝く音に似た
触れたら消えて薄れるような
華奢なオルゴールを創ろう
遠い記憶の隙間では
眠れる想いが骨になる
艶めく化石になる頃に
掘り出してきて
オルゴールを創ろう
(2006-12-25)
爪と月
割れた爪みたいに
空の端に引っかかった月
力任せに取ってしまって
空を半分に切り裂いた
滲んだ血に染まる
西の空の雲が光って
落ちてしまった太陽を
繋ぎとめようとしている
綺麗に塗られていたマニキュア
あなたを掴めないまま
濡れて艶めくグロスの唇
開くのを恐れたまま
裂かれた空から零れた夜が
乾いた瞳を縁取る睫毛に
諦めの溜め息を降り注ぐ
(2006-12-23)
空の端に引っかかった月
力任せに取ってしまって
空を半分に切り裂いた
滲んだ血に染まる
西の空の雲が光って
落ちてしまった太陽を
繋ぎとめようとしている
綺麗に塗られていたマニキュア
あなたを掴めないまま
濡れて艶めくグロスの唇
開くのを恐れたまま
裂かれた空から零れた夜が
乾いた瞳を縁取る睫毛に
諦めの溜め息を降り注ぐ
(2006-12-23)
雪景色
指先に
零れた光
揺れる息
空から落ちる
純白の愛
零れた光
揺れる息
空から落ちる
純白の愛
創作我流
落ちてくるのを待つ
湧いてくるのを待つ
最初の一文
ただそれだけを待つ
零れてくるのを待つ
溢れてくるのを待つ
最初の一文
ただそれのみを待つ
本当にただそれを
浮かび上がるそれだけを
流れに任せて待つ
自然に委ねて待つ
そして生まれる
最初の一文
そこから始まる
一つの作品
湧いてくるのを待つ
最初の一文
ただそれだけを待つ
零れてくるのを待つ
溢れてくるのを待つ
最初の一文
ただそれのみを待つ
本当にただそれを
浮かび上がるそれだけを
流れに任せて待つ
自然に委ねて待つ
そして生まれる
最初の一文
そこから始まる
一つの作品
かくれんぼ
見つけて
見つけられて
探して
探されて
世界は大きな舞台
幾つものかくれんぼ
夢も
希望も
愛情も
友情も
いつの日か求め合う
幾つものかくれんぼ
探すのをやめないで
隠れることをやめないで
見つける楽しさを
探し当てられる嬉しさを
ドキドキを感じていこう
この世界は大きな広場
幾つものかくれんぼが
隠れてるんだよ
見つけられて
探して
探されて
世界は大きな舞台
幾つものかくれんぼ
夢も
希望も
愛情も
友情も
いつの日か求め合う
幾つものかくれんぼ
探すのをやめないで
隠れることをやめないで
見つける楽しさを
探し当てられる嬉しさを
ドキドキを感じていこう
この世界は大きな広場
幾つものかくれんぼが
隠れてるんだよ
まっかっか
真っ赤な木の実
頬張って
甘酸っぱさに
くしゃくしゃになる
君の笑顔が好きだ
真っ赤な夕日に
手を振って
物悲しさに
くしゅくしゅになる
君の心が好きだ
真っ赤な情熱に
身をよじり
骨の髄まで
くにゃくにゃになる
君の手足が好きだ
真っ赤な血潮
通わせて
二人が溶けて
ぐしゃぐしゃになるほど
君の全てが好きだ
頬張って
甘酸っぱさに
くしゃくしゃになる
君の笑顔が好きだ
真っ赤な夕日に
手を振って
物悲しさに
くしゅくしゅになる
君の心が好きだ
真っ赤な情熱に
身をよじり
骨の髄まで
くにゃくにゃになる
君の手足が好きだ
真っ赤な血潮
通わせて
二人が溶けて
ぐしゃぐしゃになるほど
君の全てが好きだ
真南の甘み
南へ行こう
ここからまっすぐ
雪雲を飛び越えて
荒波を蹴飛ばして
真南に行こう
肌を刺す太陽と
青ざめた海原と
むせ返る花の島
喉が渇けば
べたつくほどに
甘い果実を
眠くなれば
とろけるほどに
甘い夜空を
南へ行こう
うんと遠くへ
濃厚な陽炎と
白すぎる砂浜と
目の覚める色の鳥
刺激が要れば
やけつくほどに
甘いお酒を
人恋しければ
おぼれるほどに
甘い愛撫を
南へ行こう
心だけでも
そして
喉の奥に
甘みを残して
寒い冬の
扉を開けよう
(2006-12-15)
ここからまっすぐ
雪雲を飛び越えて
荒波を蹴飛ばして
真南に行こう
肌を刺す太陽と
青ざめた海原と
むせ返る花の島
喉が渇けば
べたつくほどに
甘い果実を
眠くなれば
とろけるほどに
甘い夜空を
南へ行こう
うんと遠くへ
濃厚な陽炎と
白すぎる砂浜と
目の覚める色の鳥
刺激が要れば
やけつくほどに
甘いお酒を
人恋しければ
おぼれるほどに
甘い愛撫を
南へ行こう
心だけでも
そして
喉の奥に
甘みを残して
寒い冬の
扉を開けよう
(2006-12-15)
不変を抱いて毛布へ
変わらぬものなど
この世にないとしても
永遠を垣間見た
瞬間ならある
終わらぬものなど
どこにもないとしても
結末の見当たらぬ
瞬間ならある
切り取られ
揺らがない
一瞬を知っている
鮮やかで
色褪せない
一瞬を知っている
不安な夜には
孤独の冬には
暖かい毛布に包まって
変わらないものを抱いて眠る
(2006-12-12)
この世にないとしても
永遠を垣間見た
瞬間ならある
終わらぬものなど
どこにもないとしても
結末の見当たらぬ
瞬間ならある
切り取られ
揺らがない
一瞬を知っている
鮮やかで
色褪せない
一瞬を知っている
不安な夜には
孤独の冬には
暖かい毛布に包まって
変わらないものを抱いて眠る
(2006-12-12)
野原と木の葉
ただもう
延々と
延々と
広がる野原がありました
ある日
遠くから
飛ばされた
ひとつの木の葉がありました
これはようこそ
遠くから
草はさわさわと言いました
見てきた世界を
聞かせてね
草はざわざわと言いました
お前達など
及びもつかぬ
大木ばかりの森にいた
木の葉はかさこそと言いました
お前達など
見えないほどの
高い大樹の枝にいた
木の葉はがさごそと言いました
お前達など
本当ならば
見下ろされてる側なのに
私は
本当ならば
見下ろしている側なのに
でも
木の葉はもう
大樹の一部じゃ
ありません
それはもう
ただ一枚の
葉っぱです
嘆くばかりの木の葉は
森を恋しがっているばかり
私達は
ここで芽吹き
ここで枯れる
草はさわさわと言いました
あなた方は
高くそびえ
遠くへも飛ぶ
草はざわざわと言いました
花が咲き
種ができ
飛んで行くものもいるけれど
草はただ
さわさわと
ここで歌い
ここで死ぬ
ときに踏まれ
ときに食われ
短い命でもあるけれど
けれど嘆きはしないのです
野原はそよそよと言いました
どこにあっても
それはこの大地の上
どこであっても
それはあるがままのこと
野原と木の葉は
さわさわと
かさこそと
音を立てながら
空を見ていました
よく晴れた冬の日でした
(2006-12-08)
延々と
延々と
広がる野原がありました
ある日
遠くから
飛ばされた
ひとつの木の葉がありました
これはようこそ
遠くから
草はさわさわと言いました
見てきた世界を
聞かせてね
草はざわざわと言いました
お前達など
及びもつかぬ
大木ばかりの森にいた
木の葉はかさこそと言いました
お前達など
見えないほどの
高い大樹の枝にいた
木の葉はがさごそと言いました
お前達など
本当ならば
見下ろされてる側なのに
私は
本当ならば
見下ろしている側なのに
でも
木の葉はもう
大樹の一部じゃ
ありません
それはもう
ただ一枚の
葉っぱです
嘆くばかりの木の葉は
森を恋しがっているばかり
私達は
ここで芽吹き
ここで枯れる
草はさわさわと言いました
あなた方は
高くそびえ
遠くへも飛ぶ
草はざわざわと言いました
花が咲き
種ができ
飛んで行くものもいるけれど
草はただ
さわさわと
ここで歌い
ここで死ぬ
ときに踏まれ
ときに食われ
短い命でもあるけれど
けれど嘆きはしないのです
野原はそよそよと言いました
どこにあっても
それはこの大地の上
どこであっても
それはあるがままのこと
野原と木の葉は
さわさわと
かさこそと
音を立てながら
空を見ていました
よく晴れた冬の日でした
(2006-12-08)
鏡開き
あなたのために甘くなりたい
蕩けるほどに優しくなりたい
抱きしめられたらあたたかくなる
くちづけられたらほどけてしまう
そんな私を愛してほしい
あなたのために甘くなりたい
涙の味も少し加えて
ヤキモチだって可愛く焼いて
あなたのために美味しくなりたい
蕩けるほどに優しくなりたい
抱きしめられたらあたたかくなる
くちづけられたらほどけてしまう
そんな私を愛してほしい
あなたのために甘くなりたい
涙の味も少し加えて
ヤキモチだって可愛く焼いて
あなたのために美味しくなりたい
虚しい
見返りなんて欲しいわけじゃないけど
レスポンスは欲しいよ
あなたから預かった種
蒔いて咲かせて渡したのに
あなたの顔が見えてこないよ
気に入らなかったならそう言ってよ
無反応は寂しいよ
喜んでもらえたらなと
確かに願って考えたのに
手が掴むものは空虚だけ
感謝の気持ちの無理強いはしないよ
社交辞令でもいいんだよ
批評や批判でも
嘘でもお世辞も受け止めるから
繋がりくらい感じさせてよ
髪の毛よりも細くていいから
泡粒よりも脆くていいから
レスポンスは欲しいよ
あなたから預かった種
蒔いて咲かせて渡したのに
あなたの顔が見えてこないよ
気に入らなかったならそう言ってよ
無反応は寂しいよ
喜んでもらえたらなと
確かに願って考えたのに
手が掴むものは空虚だけ
感謝の気持ちの無理強いはしないよ
社交辞令でもいいんだよ
批評や批判でも
嘘でもお世辞も受け止めるから
繋がりくらい感じさせてよ
髪の毛よりも細くていいから
泡粒よりも脆くていいから
ワクワク
思いがけないプレゼント
ワクワクするような心持ち
あなたに会えて良かったと
本当に思えるこの気持ち
大好きだと言いたい心
それは掌じゃ足りなくて
それは両手じゃ足りなくて
腕で抱えてもまだ余り
溢れんばかりに満ちている
形にならないプレゼント
言葉にならないプレゼント
ワクワクするような心持ち
あなたに会えて良かったと
本当に思えるこの気持ち
大好きだと言いたい心
それは掌じゃ足りなくて
それは両手じゃ足りなくて
腕で抱えてもまだ余り
溢れんばかりに満ちている
形にならないプレゼント
言葉にならないプレゼント
棚に上げる
ねえ
そこは楽しいかい
ねえ
それは愉快かい
ひときわ高い所に立って
人を見下すつもりかい
理論武装で躍起になって
図星を避けてるつもりかい
地位の確立必死になって
足元見るのを忘れてる
位置の確率考えなくて
ただただ高さを求めてる
ねえ
それは楽しいかい
ねえ
そこは愉快かい
それなら好きに
なさればいいさ
いっそどこまでも
上がればいいさ
ねえ
一つだけ言っとくよ
ねえ
これだけは言っとくよ
足元を見ずに見下ろす君の
立ってる場所は棚の上
自分を必死に上げた挙句の
君の居場所は棚の上
そこは楽しいかい
ねえ
それは愉快かい
ひときわ高い所に立って
人を見下すつもりかい
理論武装で躍起になって
図星を避けてるつもりかい
地位の確立必死になって
足元見るのを忘れてる
位置の確率考えなくて
ただただ高さを求めてる
ねえ
それは楽しいかい
ねえ
そこは愉快かい
それなら好きに
なさればいいさ
いっそどこまでも
上がればいいさ
ねえ
一つだけ言っとくよ
ねえ
これだけは言っとくよ
足元を見ずに見下ろす君の
立ってる場所は棚の上
自分を必死に上げた挙句の
君の居場所は棚の上
縁側友達
いいお天気ね
呟いた声に
いいお天気ね
笑い声が応える
春の桜も
夏の陽射しも
秋の夜風も
冬の椿も
いい景色よね
微笑んだ声に
いい景色だわ
しみじみと応える
晴れた空にも
雨の音にも
月の光も
雪の白さも
いい眺めよね
楽しげな声に
いい眺めよね
可笑しげに応える
遠い昔の
小さな時分の
想い出を肴に
お茶を飲んで笑う
いい仲間よね
笑い出す声に
いい仲間よね
笑い声が応える
呟いた声に
いいお天気ね
笑い声が応える
春の桜も
夏の陽射しも
秋の夜風も
冬の椿も
いい景色よね
微笑んだ声に
いい景色だわ
しみじみと応える
晴れた空にも
雨の音にも
月の光も
雪の白さも
いい眺めよね
楽しげな声に
いい眺めよね
可笑しげに応える
遠い昔の
小さな時分の
想い出を肴に
お茶を飲んで笑う
いい仲間よね
笑い出す声に
いい仲間よね
笑い声が応える
どんな恋も
ただの一遍も
ただの一片も
これが
永遠に終わらないなんて
思わなかったことはない
ただの一遍も
ただの一片も
これが
永遠に続くかもなんて
思わなかったことはない
どんな恋も
(2006-12-07)
ただの一片も
これが
永遠に終わらないなんて
思わなかったことはない
ただの一遍も
ただの一片も
これが
永遠に続くかもなんて
思わなかったことはない
どんな恋も
(2006-12-07)
根の国へ行く船の
根の国へ
行く船の過ぐを
見送りて
乗りたる人の
面影を追ふ
その船には
ひとり
ふたり
誰ともつかぬに
ひとり
ふたり
乗り込んでは進む
その船には
あなた
あなた
見送ったのは
わたし
わたし
距離はもう遥か彼方
その船の
行方は
知らず
ただ不意に
前を
通る
まだ乗り込めぬ乗り込まぬ
その船は
遠く
遠く
声だけが
朧に
響く
もう亡い人の声のみが
根の国へ
行く船の過ぎて
櫂の音の
草の陰から
幽かに聞こゆ
(2006-12-07)
行く船の過ぐを
見送りて
乗りたる人の
面影を追ふ
その船には
ひとり
ふたり
誰ともつかぬに
ひとり
ふたり
乗り込んでは進む
その船には
あなた
あなた
見送ったのは
わたし
わたし
距離はもう遥か彼方
その船の
行方は
知らず
ただ不意に
前を
通る
まだ乗り込めぬ乗り込まぬ
その船は
遠く
遠く
声だけが
朧に
響く
もう亡い人の声のみが
根の国へ
行く船の過ぎて
櫂の音の
草の陰から
幽かに聞こゆ
(2006-12-07)
仕事始め
のんびりした気分で
ゆったりした気分で
新しい始まりを
感じてみる
電話も鳴らない
仕事も来ない
時折
挨拶の人が
やってきては
過ぎていく
こんな緩やかな
始まりが
私には
ちょうどいい
ゆったりした気分で
新しい始まりを
感じてみる
電話も鳴らない
仕事も来ない
時折
挨拶の人が
やってきては
過ぎていく
こんな緩やかな
始まりが
私には
ちょうどいい
トナカイエトナ
エトナはちょっぴりのんびりで
ソリを引けない役立たず
ルドルフみたいに鼻も光らず
ダッシャーのように速くもない
連れて行ったら夜が明けるし
列が乱れて手間取るし
だからいつでもお留守番
白いお髯のサンタクロース
エトナを撫でてこう言った
お前はお前の長所があるし
何よりとても頑張り屋だが
イブの夜は限られてるし
廻りきるには速さが命
だからゴメンよ留守番だ
エトナは笑って頷いて
仲間の出発見送った
足は遅いし列は乱すが
出来ることなら別にある
たとえば飼い葉を入れておいたり
暖炉の薪を足しておいたり
だから留守番も大事な役目
イブが終わって夜が明けるころ
トナカイエトナは空を見る
疲れ果ててる仲間を迎え
新鮮敷き藁に連れて行く
暖かい部屋に連れて行く
それで留守番は終了だ
白いお髯のサンタクロース
やれやれと椅子に腰掛けて
エトナに振り向き微笑んだ
優しく気の付くお前がいるから
家は安心で暖かだ
まるで最高のプレゼント
本当にどうもあり(がとう
お前は大事な留守番だ
トナカイエトナはそういうわけで
誰にも知られていないけど
トナカイエトナは今年のイブも
サンタの家でお留守番
(2006-12-03)
ソリを引けない役立たず
ルドルフみたいに鼻も光らず
ダッシャーのように速くもない
連れて行ったら夜が明けるし
列が乱れて手間取るし
だからいつでもお留守番
白いお髯のサンタクロース
エトナを撫でてこう言った
お前はお前の長所があるし
何よりとても頑張り屋だが
イブの夜は限られてるし
廻りきるには速さが命
だからゴメンよ留守番だ
エトナは笑って頷いて
仲間の出発見送った
足は遅いし列は乱すが
出来ることなら別にある
たとえば飼い葉を入れておいたり
暖炉の薪を足しておいたり
だから留守番も大事な役目
イブが終わって夜が明けるころ
トナカイエトナは空を見る
疲れ果ててる仲間を迎え
新鮮敷き藁に連れて行く
暖かい部屋に連れて行く
それで留守番は終了だ
白いお髯のサンタクロース
やれやれと椅子に腰掛けて
エトナに振り向き微笑んだ
優しく気の付くお前がいるから
家は安心で暖かだ
まるで最高のプレゼント
本当にどうもあり(がとう
お前は大事な留守番だ
トナカイエトナはそういうわけで
誰にも知られていないけど
トナカイエトナは今年のイブも
サンタの家でお留守番
(2006-12-03)
オノマトペなる夢十夜
あわあわと泡食って
いそいそと忙しく準備
うきうきと浮き足立って
笑顔の彼女は
おずおずとポーズを決める
かさかさとは無縁の若さ
きらきらと煌めく美貌
くすくす笑いで心を隠す
けれんみだらけだが
こそこそと姑息な真似はしない人だった
さらさらと波が浚う
しずしずと静かな月夜
すくすくと伸びた花に足が竦む
せっかく咲いているものを
そよそよそよぐ風が散らした
たんたんと淡白な音を立てた汽車に
ちりちりと散りばめた星が砕けて響く
つやつやに磨かれた聳え立つ山
天辺までのぼっていって
とろとろに煮込まれた月を取ろう
なみなみと注がれたコップの涙を
にやにやと笑う女にやった
ぬらぬらと光る瞳は泣かぬらしい
猫が横切りながら言う
のろのろしてると呪われちまうよ
はらはらと花の散る野原で
ひらひらと肩に落ちたひとひら
ふるふると震えながら囁いてきた
変化を求めるのは悪いことかしら
ほろほろとほろ苦い涙を流しながら握りつぶしてやった
まんまんと水を湛えた湖で満月が酒を呑んでいる
みすみす逃すなんてらしくないミスだなと笑い
むざむざ無残な姿を見せるとはねと嘲る
面倒くさい絡まれ方だったので
もやもやした気分のまま靄の中に逃げた
やわやわとやわらかな胸の中にいる
ゆらゆらとゆらめく彼方に塔が見える
よろよろとよろめいたのは己か塔か
らんらんと輝く瞳をごらんよ
りんりんと歌うあの大輪の花の向こうさ
るんるん気分を気取るんだけど
冷静な顔で見てるだろう
ろうろうと響く唸り声に気付いた途端喰われるだろう
わいわいと賑やかな夢だわい
いつの間にか隣にいた老人が言う
うかれておるのうと誰かが言う
ええとあなた方はと問うと
をやをや知らぬわけがないだろう
いわんや初夢に於いてをや
いそいそと忙しく準備
うきうきと浮き足立って
笑顔の彼女は
おずおずとポーズを決める
かさかさとは無縁の若さ
きらきらと煌めく美貌
くすくす笑いで心を隠す
けれんみだらけだが
こそこそと姑息な真似はしない人だった
さらさらと波が浚う
しずしずと静かな月夜
すくすくと伸びた花に足が竦む
せっかく咲いているものを
そよそよそよぐ風が散らした
たんたんと淡白な音を立てた汽車に
ちりちりと散りばめた星が砕けて響く
つやつやに磨かれた聳え立つ山
天辺までのぼっていって
とろとろに煮込まれた月を取ろう
なみなみと注がれたコップの涙を
にやにやと笑う女にやった
ぬらぬらと光る瞳は泣かぬらしい
猫が横切りながら言う
のろのろしてると呪われちまうよ
はらはらと花の散る野原で
ひらひらと肩に落ちたひとひら
ふるふると震えながら囁いてきた
変化を求めるのは悪いことかしら
ほろほろとほろ苦い涙を流しながら握りつぶしてやった
まんまんと水を湛えた湖で満月が酒を呑んでいる
みすみす逃すなんてらしくないミスだなと笑い
むざむざ無残な姿を見せるとはねと嘲る
面倒くさい絡まれ方だったので
もやもやした気分のまま靄の中に逃げた
やわやわとやわらかな胸の中にいる
ゆらゆらとゆらめく彼方に塔が見える
よろよろとよろめいたのは己か塔か
らんらんと輝く瞳をごらんよ
りんりんと歌うあの大輪の花の向こうさ
るんるん気分を気取るんだけど
冷静な顔で見てるだろう
ろうろうと響く唸り声に気付いた途端喰われるだろう
わいわいと賑やかな夢だわい
いつの間にか隣にいた老人が言う
うかれておるのうと誰かが言う
ええとあなた方はと問うと
をやをや知らぬわけがないだろう
いわんや初夢に於いてをや
優越感
恋をしてる人
仕事をしてる人
夢を追ってる人
頭のいい人
スタイルのいい人
綺麗な人
お金を持ってる人
資格を持ってる人
親友のいる人
お酒が飲める人
タバコが吸える人
好き嫌いのない人
健康自慢の人
病気自慢の人
死も怖くないと豪語する人
孤独な人
博愛な人
偽善の人
器用な人
要領のいい人
うまく立ち回れる人
でもそれは
別に人生の勝者じゃない
ただたんに
あなたの人生のスパイスなだけ
(2006-12-02)
仕事をしてる人
夢を追ってる人
頭のいい人
スタイルのいい人
綺麗な人
お金を持ってる人
資格を持ってる人
親友のいる人
お酒が飲める人
タバコが吸える人
好き嫌いのない人
健康自慢の人
病気自慢の人
死も怖くないと豪語する人
孤独な人
博愛な人
偽善の人
器用な人
要領のいい人
うまく立ち回れる人
でもそれは
別に人生の勝者じゃない
ただたんに
あなたの人生のスパイスなだけ
(2006-12-02)
新年
同じ太陽も
同じ朝も
今日は少しだけ
輝いてみえる
おめでとう
白い息を吐きながら
つぶやいてみよう
良い年でありますように
あなたにも
私にも
良い年でありますように
朝日に願いを飛ばしながら
つぶやいてみよう
どうぞ今年もよろしくね
あなたに
光る笑顔が満ち溢れますように
同じ朝も
今日は少しだけ
輝いてみえる
おめでとう
白い息を吐きながら
つぶやいてみよう
良い年でありますように
あなたにも
私にも
良い年でありますように
朝日に願いを飛ばしながら
つぶやいてみよう
どうぞ今年もよろしくね
あなたに
光る笑顔が満ち溢れますように




