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迷子になったアタシは

打ち上げ花火に掴まって

昇っていって花開く

一瞬の大輪に照らされて

見上げてるキミを見つけて

煙を辿って降りていく

探したよって抱きしめあったら

火花が散って火傷した

夏の恋はちょっぴり危険
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2007.08.04 Sat l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
弾丸のような雨に撃たれて
満身創痍の三日月は
黒い路に落ちて助けを求めていた
無視して通り過ぎると
粉々に砕けた青空も落ちていた
なるほど雨が降るわけだ
仕方ないので
帰り際三日月を拾ってやった



見たことのない鳥を飼っていたら
青空の卵を産んだ
目玉焼きにしようと割った途端
太陽が出てきて昇ってしまった
卵といえば月見じゃないかと
鳥に文句を言ったので
次は夜空の卵を産むに違いない



雨宿りの樹の下で
昔の女に出会った
久しぶりだと声をかけると
あなたを待っていたのです
隠した刃で斬り付けられた
樹の下に血の雨が降った



車の中に小さな蜘蛛がいる
運転するあいだにどこかに消えた
ふと気付いたら車内は雲だらけ
とうとう雨が降り出した
ワイパーは乾いたガラスの上を往復している



近くの料亭が
チラシと手土産を持ってきた
あられが入っていたので食ってみた
なかなか美味いじゃないか
感激して拍手をしたら
途端に雨が降ってきた



ケータイがメールを知らせたので
チェックすると太陽からだった
文面を見てみたが
全てお日様マークで
何を言いたいのか分からない
とりあえず画面が赤かったので
お中元にトマトを送った



ラジオが海開きのニュースを告げた
やれやれようやく出番だよ
バーの片隅で飲んだくれてた入道雲が言う
管も渦も巻くのは程々にしなよ
偉そうに言ったのが低気圧だったので
その場にいた誰もが思った
あいつが言うこと自体すでに信用ならない



ある夜一人で飲んでいると
雷が落ちてきた
しばらく酒を酌み交わしていたが
やがて空に帰っていった
残されたワインはいつのまにか
スパークリングに変じていた



どうやらあの星は恋をしているらしい
物知りのマンボウが言った
珊瑚やワカメが手助けしたが無理だった
訳知りの海蛇も言った
そこで私は釣りざお片手に
かの星を釣り上げ
空にリリースしてやった
海星と星は仲良く空で瞬いている



天の川は先の雨で勢いが強い
溺れて困っていると
美女が手を差し伸べてきた
その手を取ろうとした瞬間
彼女が誰だか分かったので
あとで笹舟を下さいと頼み
そのまま流れていくことにした
逢瀬の邪魔は出来なかったので



(2006-07-06)
2007.08.04 Sat l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top