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その街の名前を

誰も言えない

その街の在り処を

誰も知らない

その街の存在を

誰が感じて

その街の風景を

誰が夢見た

その街は

誰もが辿り着け

その街は

誰もが行き着かぬ

その街の

時間は一筋でなく

その街の

時空は自在に変わる

その街への道を

知る者はただ

迷い惑える流離人

その街での話を

知る者はただ

悩み抱える浮遊人

その街はただ

黄昏の中にある
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2007.07.06 Fri l 花膳 l コメント (4) トラックバック (0) l top
僕たちの秘密基地は
学校の裏庭にあった
藤棚の向こう
竹林の陰
ビオトープを飛び越えて

アベリアの蜜を吸って
木槿の花を集めた
魚の形に千切って
池に降らせた


僕たちの秘密基地は
音のない裏庭にあった
遠い教室や
体育館から
声が緩やかに届いてくる

ヤマモモの枝に登って
夕焼けを見上げた
たわわに実った果実に
指先を染めながら


僕たちの秘密基地は
もう遠い裏庭にあった
他愛ない話や
傷だらけの手足
秘密の宝さえそこに置いて

金網のフェンス越し
幻影を探した
少年だった僕の
笑い声が聞こえる
2007.07.06 Fri l 贈花膳 l コメント (4) トラックバック (0) l top