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暑いねと
あなたが言った
夏の夜
指を一本
絡めて歩く

人並みに
呑まれて見上ぐ
紺の空
弾けて消える
恋色花火

暗闇に
浮かんで過ぎる
過去の恋
降り注いでは
私を照らす

怖いのと
あなたが訊いた
夏の夜
絡めた指に
力が籠もる

大丈夫
私の声は
音に消え
二人の視線
火花が揺れる

暑いねと
呟きながら
夏の恋
掌の熱
二人を繋ぐ
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2007.07.31 Tue l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
誰かの言う

百万回の好きよりも

誰かの言う

百万ドルの誘いより

誰かの言う

百万年の愛よりも


君の言う

たった一つの言葉がいい


君の言う

たった少しの愛がいい


テレビの向こうの憧れが

突然ここに現れて

好きだと言ったら悩むけど
2007.07.31 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
お姫様は今日も
塔の上から下界を見てる

硝子の塔は眩くて
遠い山まで
きらきら光る

硝子の塔は眩しくて
暗い夜にも
きらきら光る

お姫様は今日も
塔の上から世界を見てる

道行く人に手を振って
塔の上から
花びら降らす

働く人にも手を振って
塔の上から
微笑み降らす

お姫様は今日も
塔の上から下界を見てる

暑さ寒さに縁のない
素敵な部屋で
下界を見てる

飢えも渇きも縁のない
優雅な部屋で
下界を見てる

お姫様はある日
塔から落ちて世界に着いた

硝子の塔は眩くて
街行く人の
視界を射てる

硝子の塔は眩しくて
塔の窓など
光で見えぬ

お姫様は今日は
塔の下から世界が見えた

硝子の塔に近寄って
魔法でそれを
氷に変えた

硝子の塔に近寄って
溶けた氷で
街を潤す

お姫様は今日は
塔の見えない世界に暮らす

暑さ寒さに身を任せ
みんなと同じ
世界に暮らす

飢えや渇きも助け合い
みんなと同じ
世界で生きる

お姫様はそして
今日も楽しく世界で暮らす


2007.07.30 Mon l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
音が届く
空気を震わせて

音が届く
身体を震わせて

骨に響く
夏の夜のパッション

胸に響く
熱のよなセッション

音が届く
空気を震わせて

歌が届く
心を震わせて
2007.07.30 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
君たちが追う
光の軌跡

走って
追いかけて
捕まえて

照りつける太陽も
眩い入道雲も

君たちの視線には敵わない


君たちが追う
目指した軌跡

ただ上を
ただ今を
ひたすらに

焦げていく陽射しも
乾いてく影さえも

君たちの想いには敵わない


君たちを待つ
ささやかな奇跡

あとはただ
自らの
力だけ

沸きあがる歓声も
どよもした溜め息も

君たちのアツさには敵わない
2007.07.29 Sun l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
Love painful love
あなたがくれた痛みは
時に甘く
Love painful love
ここから逃げ出すことも
他の誰を愛することも
なにひとつ叶わず
ただ あなた一人だけを
見つめることだけ
紅い月の 氷のような炎を浴びて
眠りにつくのね


Love painful love
風が二人を包んで
隠していく
Love painful love
遠くに見える景色は
戻れない日の街並み
なにひとつ届かず
ただ あなたと二人きりで
抱きしめあうだけ
紅い月が 脆く崩れる舟のように
運んでいくのね


(2006.06.28)
2007.07.29 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
綺麗なものが好き
綺麗なものを選びたい

どんなものも
どんなことも

楽しいことも
嬉しいことも

哀しいことも
悔しいことも

出会いも別れも
過去も未来も

恋だって
友情だって

夢も希望も
挫折も罪悪も

美しいことも
汚いことも

憂鬱も
残酷も

なんだって
どれだって

綺麗があるから
綺麗を見たくて

綺麗事だと
絵空事だと

言われても
笑われても

綺麗に書きたい


(2006.06.23)
2007.07.28 Sat l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top
もうだめだ

溶けていくよ

考え事も

大事なことも

化粧も

気力も

意識も

体力も

肌も

脳みそも

ぜんぶ

ぜんぶ

溶けていくよ

あとはそう

アリがたかるだけ

冷たい名残を

ありがたがるだけ
2007.07.27 Fri l 日々の罅 l コメント (2) トラックバック (0) l top
ようこそ
お越しくださいました

お望みの品があれば
なんなりとどうぞ


朝の光を抜けて
夜の帳を越えて

夢のまどろみのように
恋の幻術のように

騙されたと思って
口に出して御覧なさい

雨の紗幕を潜り
風の静止をかわし

時の曖昧のように
背なの向こうのように

信じる振りをして
覗き見つめて御覧なさい


ようこそ
お越しくださいました

ここはいつでも黄昏の町
ここはいつでも夕闇の街

お望みの品が
ないならば

とあるお客の話をば
お土産話と致しましょう
2007.07.26 Thu l 黄昏通り l コメント (0) トラックバック (0) l top
月の裏側で
踊る秘密の少年
眠れない夜の夢を
招きいざなうため

透き通る光の
指を舞わせながら
満ちては欠けていく
窓を見下ろした

時の向こうでは
夜明けが浮かび上がる
冷たい庭の中で
振り返らず消えていく
後ろ姿


星の降り注ぐ
裏庭で踊る少年
蒼かった星の夢を
包み育んでる

零れ行く時間の
声を廻しながら
いつのまにか満ちた
海へと沈んでく

時の向こうでは
誰も忘れられていく
静かな庭の中で
振り返らず手を振った
孤独のように


置き去られた星の
明日をあたためながら
寄せては返す波の
月の雫の色

夢の向こうには
零れ落ちる光がある
花咲く庭の中で
振り向いて手を繋いで
微笑む日を
2007.07.26 Thu l 贈花膳 l コメント (4) トラックバック (0) l top
窓を抜け
夜明けの風が
くすぐって

気持ちよく
朝が始まる
今日の僕

この風は
君の元にも
吹くのかな

君はもう
夜明けの星を
見たのかな

窓を開け
そよいだ風に
声乗せた

君は今
同じ朝日を
見てるかな

君は今
いったい何を
想うかな

初夏の風
汗ばむ肌を
乾かして

朝の色
僕らの街を
染めていく

君がまだ
眠りの中に
いるのなら

僕は今
風と一緒に
囁くよ

いい天気
僕らの今日は
上々さ
2007.07.25 Wed l 贈花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
星屑を
月光を
空の波打ち際に
寄せる貝を

砕いて
きみの砂場にしよう


きみの涙を
水晶に変えて

きみの痛みを
紅玉に変えて

きみの苦悩を
蒼玉にして

きみの砂場に埋めよう


粉雪を
朝霧を
虹から降り注ぐ
七色の光を

集めて
きみの砂場にしよう


きみの笑顔を
薔薇の雫に

きみの歓喜を
夜明けの蜜に

きみの希望を
雨粒にして

きみの砂場を満たそう


一角獣の角を
人魚の鱗を
天使の輝ける
純白の羽を

敷き詰め
きみの砂場にしよう


微笑んだきみが
遊び疲れて

砂場の城に
眠るよう

砂礫の下で
眠るよう

きみの砂場を作ろう
2007.07.25 Wed l 贈花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
あなたはまるで
練乳のかかった
氷イチゴみたいでした

優しくて
甘くて
だけどいつまでも
喉の奥に絡みつく

可愛くて
赤くて
だけどいつまでも
舌の上にまといつく

あなたはまるで
練乳のかかった
氷イチゴみたいでした

特別で
嬉しい
だけどいつまでも
喉の渇きを癒せない

冷たくて
綺麗で
だけどいつまでも
指の先まで粘ついた

わたしはきっと
何も飾らない
ただの氷が欲しかった
2007.07.24 Tue l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
たとえば
きみがいなくても
世界は今日も廻るだろう

たとえば
きみがいなくても
誰かが今日も笑うだろう

たとえば
きみがいなくても
綺麗な花が咲くだろう

たとえば
きみがいなくても
小鳥は空を飛ぶだろう

たとえば
きみがいなくても
どこかで愛が生まれてく

たとえば
きみがいなくても
どこかで夢が叶ってく


たとえば
きみがいなければ
それでも世界は廻っても

たとえば
きみがいなければ
隣の誰かが泣くだろう

たとえば
きみがいなければ
綴った話も終わるだろう

たとえば
きみがいなければ
育てた草木も枯れるだろう

たとえば
きみがいなければ
届かぬ愛があるだろう

たとえば
きみがいなければ
途絶えた夢もあるだろう


たとえば
きみが
2007.07.24 Tue l 花膳 l コメント (4) トラックバック (0) l top
流れ落ちるもの

確かに不要であるもの

しとどに濡らすもの

確かに不用であるもの

疲労を齎して

眠りを誘うもの

力を削ぎ取って

眠りをも奪うもの

流れ落ちるもの

そこに命の根源を見る

しとどに濡らすもの

そこに命の奔流を見る
2007.07.23 Mon l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
苦労もある
苦難もある
手に手を取って
たまには背中を押して
互いに乗り越えた

歓喜がある
感動がある
目と目を合わせ
ときには抱きしめあって
互いに喜び合った

反発がある
反対もする
言葉を闘わせ
ときおり投げたくなっても
互いを信じあっていた

不満もある
不安もある
歩幅を合わせ損ね
ときどき孤独を知っても
互いを選びつづけた

仲間がいる
未来がある
夢と夢を語り
たびたび力を合わせ
互いに今を歩もう

2007.07.23 Mon l 贈花膳 l コメント (6) トラックバック (0) l top
この街のどこかに
もう一人のアタシがいる
素知らぬ顔をして
彼女は横をすり抜ける

この街のどこかで
もう一人のアタシが暮らす
なんでもない顔をして
アタシと違う生き方をしてる

あの子どもを抱いたオンナが
アタシかもしれない

あのパンを焼いてるオンナが
アタシかもしれない

それとも

あそこで偉そうな身分の
オンナがアタシかも

この街のどこかで
もう一人のアタシが生きる
気付かぬ顔をして
アタシはこの街で生きる
2007.07.22 Sun l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
大事なものは
多すぎれば身動きが取れず
少なければ心許ない

ちょうどいい重さで
私の隣にいて

私が知るよりも

本当はもっと
もっともっともっと

大事なものが増えているから

時折そうやって
確かめる


大事なものは
重すぎたら重荷に思う
軽すぎたなら離れてしまう

ちょうどいい距離で
私のそばにいて

私が思うより

本当はきっと
きっともっとずっと

大事なものはたくさんあるから

時折そうやって
確かめる


大事なものに
縛られすぎないように
大事な者に
甘えすぎないように

大事なものを
守れるように


(2006.06.22)
2007.07.22 Sun l 月々 l コメント (3) トラックバック (0) l top
君が泣いたら
僕も泣く
君が泣いたら
みんな泣く

まるで
街を覆う雨雲みたいに
僕ら
泣き出してしまうだろう

だから

泣いてもいいよ
君が泣くなら
僕らも潤う

泣いてもいいよ
君が泣くなら
僕らも満ちてく


君が笑えば
僕は笑む
君が笑えば
みんな笑む

まるで
光の差し込む夜明けみたいに
僕ら
笑い出してしまうだろう

だから

笑ってご覧
君が笑えば
僕らも朗らか

笑ってご覧
君が笑えば
僕らも晴れてく


そして

まるで
梅雨が明けるみたいに
僕ら
夏の陽気に踊りだそう


2007.07.21 Sat l 贈花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
可愛くなりたい
あなたのために
そして
あたしのために

適度に甘えて
適度にわがまま

笑顔を咲かせ
時には泣いて

だけど
自分の足で立つ

それが可愛いのか
可愛くないのか

あたしには分からない

可愛いなんて
便利な言葉で
どんなものにも
使えるんだって
思ったりするけど


可愛いってなに
分からないけど
だけど
可愛くありたい

意地張ってばかり
我を張ってばかり

大人のフリして
時には耐えて

けして
他人を頼らない

それが可愛くないと
言われることでも

あたしには分からない

可愛いなんて
自由な言葉で
誰も定義を
知らないんだって
思ったりするけど


分からないけど

可愛くなりたい
あなたのために
それより
あたしのために

(2006.06.20)
2007.07.21 Sat l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top
南国の果実
太陽を抱いて
南風を包んで
ねっとりと甘い

南国の果実
驟雨を飲み込み
熱風を食らって
溢れ出した蜜

南国の果実

喉を潤す
2007.07.20 Fri l 日々の罅 l コメント (2) トラックバック (0) l top
溢れそうな想いを
蒼い瓶に詰めて
蓋をした

零れそうな言葉が
泡のように弾け
蓋をした

ラムネ瓶の中

行き場のない気持ちが
圧力で押し返し
蓋をした

くすぐったい希望を
ぽったりと瓶に変え
蓋をした

ラムネ瓶に似て


セピア色の風景の中
今は静かに
佇んでいる


いつかそのうち
力強い未来が
来る日まで

驚くほどの自分が
外をも満たす
その日まで

ラムネ瓶に眠る
2007.07.19 Thu l 贈花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
走れ
跳べ
行け
力の限り
目指せ

越えろ
飛べ
登れ
ただひたすらに
目指せ

何が待つのか
何処に行くのか

他の誰が嘲っても
他の誰が哄っても

動け
進め
翔けろ
望む場所を
目指せ
2007.07.19 Thu l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
分からないけど分かった

そうとしか言えなかった

複雑に絡み合った

切れやすい糸のように

危ない橋を渡るより

そっとしておけばいい

真実を見極めるよりも

そこにあるのだと知るだけで


上手く言えないけど分かった

もう言葉は尽くさなかった

螺旋階段下りるみたいに

眩暈を起こして止まるより

一直線に飛び降りて

届けることが出来ればいい

価値や基準に悩むよりも

そうであることを言うだけで


分からないけど分かった

そうとしか言わなかった
2007.07.18 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
この手は残酷だろう
血塗られたものを抱き
抱いたものを引き裂く

この足は残酷だろう
弱ったものを踏みつけ
踏みつけたものを躙る

この口は残酷だろう
牙より強い言葉で噛み付き
噛み付いたものを打ち砕く

この眼は残酷だろう
怯えるものを睨みつけ
睨んだ挙句に凍て尽くす

この身は残酷だろう
己こそが可愛くて
エゴのために息をする

この心は残酷だろう
真偽の一つも分からずに
己までもを傷つける

この己は残酷だろう
血塗られているのは
己自身
2007.07.18 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
ああ疲れた



メイクを落とせば

一枚二枚と軽くなる
2007.07.17 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
あわただしい一日
東奔西走して
右往左往して
二進も三進も行かなくて
それでも
あわただしい一日

あれもして
これもして
それもあって
これもあって

めまぐるしい一日
狂騒乱舞して
多事多端で
疲労困憊の
それでも
めまぐるしい一日

あれもまだ
これもまだ
それはやった
これもやった

細胞フル稼働
脳味噌フル回転

それでもまだまだ
間に合わない

体力消耗中
気力も磨耗中

それでもまだまだ
片付かない

あわただしい一日
めまぐるしい一日

生きてる感じが

なくもない
2007.07.17 Tue l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
もしもこの世に

神様がいるのなら

何をしてくれるだろう


たとえばこんな状況で

たとえばこんな現状で


何もしてくれないのが

神様なんだろうか


神様なんていなくても

人は生きていくしかない


手に手を取って助け合い

時には武器持ち殺し合い


それでもやっぱり神様は

救いの手など伸べぬだろう


神様なんかがいたとして

人はやっぱり生きてくしかない
2007.07.16 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
何でもできる必要は無いよ
誰の人生だって
一人の肩に一つずつ
何もかも背負うことは無いよ
どんな力持ちも
詰め込みすぎた荷物は持てない

あなたが頑張りやさんなの知ってる
真面目すぎることも
考えすぎちゃうことも

バランス良くできれば良いけど
大丈夫だから周りを見て
あなたがいるのは綱の上じゃないから
落ちたりしないんだから


何でもこなす必要は無いの
誰の一日だって
どう粘っても二十四時間
何もかもできるわけなんて無いよ
どんなに急いだって
詰め込みすぎても消化できない

あなたが頑張りやさんなの知ってる
一生懸命なのも
強くあろうとしてるのも

自分一人でできれば良いけど
大丈夫だから周りを見て
あなたがいるのは無人島じゃない
どこにでも助けがあるから


あなたの人生だから
あたしは肩代わりできない
あなたの生き方だから
あたしは口出しはしない

でも

大丈夫だからあたしを見て

肩代わりできなくても
肩を貸してあげる
口出しはしなくても
耳を貸してあげる


何でも出来る人なんてないよ
たいした力は無いけど
それでも
あたしたち一人じゃないよ


(2006.06.19)
2007.07.16 Mon l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
空に浮かんだ

大きなレンズ

覗いてみたら

宇宙の果てまで

見えるかしら

遠い世界まで

見えるかしら

いつの日か

飛び立っていった

あの宇宙船や

遠い日に

解き放ってしまった

あの壜入りの手紙

その行き着く先まで

見えるかしら

空に浮かんだ

大きなレンズ

そこに何が

見えるかしら
2007.07.15 Sun l 日々の罅 l コメント (0) トラックバック (0) l top