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眠る君の頬
軽く啄ばんで
歌ってあげる

光る陽射しの下
羽ばたいた羽で
影を作ろう

芝生を駆けて行く
君の肩の上で
笑ってみたい

お茶の時間には
椅子を止まり木に
囀っておこう

眠る時にはどうか
僕を軽く
抱きしめて

きみの小鳥になりたい

例え叶わぬ恋でも
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2007.04.30 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
手にしたものを
二度と離さない
そんなことは
できはしない

何とひきかえにしても
何を犠牲にしても
そんなことは
できはしない

だから
その手を離して

零れ落ちたものならば
拾い集めればいい

砕け散ったものならば
掻き集めればいい

愛する人の手ならば
そばにあると信じて

勝ち取った栄誉ならば
惜しまぬ努力を続けて


手にしたものは
いつか離れていく
どんなものでも
いずれ離してしまう

それを嘆いても
それを悔やんでも
どんなものでも
いつか離してしまう

だから
その手を離して

失くしてしまったものならば
探し出せばいい

忘れてしまったものならば
思い出せばいい

夢見た希望の光なら
目を凝らして見つめて

積み重ねてきた時間なら
連なっていると信じて


そして
その手を離して

新しい何かを

失った何かを

また掴み取っていけばいい

(2006.03.28)
2007.04.30 Mon l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top
たくさんの人がいて
たくさんの恋があって

一緒に歩んだり
途中で別れたり
あるいは
最初からすれ違うこともある

どんなかたちで
恋が終わったとしても

どんな結末を
二人が選んだとしても

それは
どれだって
当たり前のこと


別れる恋なら
違える道なら
最初から
出会わなければ良かった

なんてこと

ありはしない


どれだって
当たり前のこと


歩き出すための第一歩
踏み出す場所に悩んでも
一度上げた足は
どこかへとおろすもの

今まで起きたことは
もう戻りはしないし

後悔なんて
したところで意味がない


その足で次はどこに向かうか


道標にはなりはしないけど
案内人にはなれないけど

振り上げた足の先に迷うなら
一度座り込んで
他愛ない話をしよう

それだって
よくあること


そしてまた
歩き出せばいい


(2006.03.27)
2007.04.29 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
涙が出るほど甘いお菓子を
頬張って咀嚼して

笑い出すほど甘いお菓子を
じっくりゆっくり味わった

そんな恋


痺れるほどに甘いお菓子を
頑張って嚥下して

麻薬のような甘いお菓子を
貪るように味わった

そんな恋


甘くコーティングされたお菓子は
本当は
甘くなかったのだとしても

べたつく甘さのその下に
本当は
苦さや辛さが潜んでいたとしても


蕩けるほどに甘いお菓子を
切望し渇望した

あたしを甘く蕩かすような
あなたを望み求めていた

そんな恋


(2006.03.19)
2007.04.29 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
生きることに疲れたら
この森においで
絶望よりも深い闇で
飲み込んであげる

生きることに悩んだら
この森においで
残酷よりも昏い夜で
取り込んであげる

文目も分かぬ森の中で
自分さえも無くしてごらん
時間も位置も不確かな
漆黒の森へおいで

夜が過ぎて
蒼い朝が来たとき

闇が去って
青い森を見たとき

自分も世界も
見えるはずさ

生きるのに疲れたら
この森においで
朝を待つ眠りの中で
抱きしめてあげる




2007.04.28 Sat l 贈花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
世界は
女の子が作る
虹色のシャボンの玉の中

世界は
男の子が積んだ
角砂糖の階段の上

世界は
恋人たちが交わす
虚偽と真実の睦言の狭間

世界は
空から零れ落ちる
一粒の雨

世界は
音を立てて開く
一輪の花

世界は
この指先から
生まれる

世界は
この眼差しから
始まる

世界は
ただ一拍の鼓動から

世界は
ただ一息の吐息から


そして
世界は

いくつも生まれ
いくつも消えて

いくつも始まり
いくつも終わる

この世界の中で

この世界の外で

あるいはどこかで


(2006.03.15)
2007.04.28 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top

君の傷

不意にキス

何も着ず

宵に死す

明日の椅子

君は居ず

日々廃す

罅は似ず

ついに秘す

対の地図

悔いは見ず

有為のミス

注いだ水

奇異に帰す

君にキス

意味に比す

逢いに期す

愛に生きず

何に生く

君を好く


2007.04.27 Fri l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
二羽の小鳥は
芝生の中で
頭上の空を
眺めてる

丸く広がる
揺らめく空が
歪んだ光を
降り注ぐ

蒼く広がる
波打つ空に
銀色の鳥が
泳いでく

一羽の小鳥が
上を見上げて
空は落ちると
呟いた

一羽の小鳥も
上を見上げて
落ちやしないと
呟いた

庭の小鳥の
小さな空は
大きな空の
下の下

庭の小鳥の
小さな世界は
砕ける波の
底の底


ヒワとアトリは
芝生の中で
頭上の空を
眺めてる
2007.04.27 Fri l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
信じちゃ駄目さ
人間なんて
どいつもこいつも
悪人ばかり

頼っちゃ駄目さ
人間なんて
そいつもあいつも
腹黒ばかり

ちょいと馴れ合って
秘密打ち明けりゃ
次の朝には
ダレカも知ってる

ちょいとじゃれ合って
乳繰り合えば
次の朝には
財布ごとドロン

ちょいとほだされて
ハンコを押せば
裸一丁で
通りにコロン

ちょいと前行く
冴えない親父は
爆弾仕込んで
周りごとドカン

嘆いちゃ無駄さ
人間なんて
アンタもオマエも
上っ面ばかり

怨んじゃ無駄さ
人間なんて
老若男女は
関係ないさ

しょうがないのさ
人間なんて
所詮はオイラも
人間なのさ
2007.04.26 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
五分先の世界が見えたら
あたしはどこへ行くだろう

十分先の世界が見えたら
あたしはなにをするだろう

一日先の世界が見えたら
あたしはなにを思うだろう

一月先の世界が見えたら
あたしはなにを探すだろう

一年先の世界が見えたら
あたしはどれを選ぶだろう


世界の終わりの世界が見えたら
あたしは誰に会うだろう
2007.04.26 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
つたえられない

たくさんの想い

えいえんに似てる

たくさんの想い

いまにも溢れる


つたわらない

たいせつな想い

えることの出来た

たいせつな想い

いつでも満ちてる


つたわってほしい

たからものの想い

えがおになりたい

よろこびあいたい

うんめいよりも速く
2007.04.25 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
目を覚ましたら
いい天気
君を誘って
出かけよう

朝の光が
君の顔を
輝かせて
笑わせるよ

ほら

出かけよう
青い空の下
二人で

どこまでも


走り回る風をうけ
髪なびかせ
君はくるくる
踊りだす

朝の光が
君の指先を
跳ねるように
濡らしてく

そう

出かけよう
白い雲の下
二人で

どこまでも
2007.04.25 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
夜更けの森を歩いていると
エルフの女王に出会った
下賎の者の来る場じゃないと
即刻首を刎ねられた
血飛沫は蒼く森を染めた



木々の間に
幾つもの硝子の小壜が置いてある
ひとつ手にしたが落としてしまった
途端に世界が赤く染まった
面白くなって次々に割る
水色 桃色 紫色 緑色
次第に混ざって
とうとう蒼くなった



泉が湧き出ている
手を浸すと凍るように冷たい
辺りに振りまくと
薄く霜が降りた
蒼褪めた世界で
凍え死んでしまう
朝日は未だ昇らない



空を翔ける竜が鱗を落とした
蒼く光る鱗越しに世界を見る
昔こんな夜明けを見た
それがいつか思い出そうとしたが
思い出す前に鱗ごと
竜に飲み込まれてしまった



船に乗っている
物も落とさないし
飛び込んだりもしないと
誓っていたのだが
強烈な横波のせいで
あっけなく蒼い海の底
船室に閉じこもっとくんだった



竜宮城にいる
見上げると揺れる光の蒼い海
あれは月というものです
傍らのクラゲが言った
お前も月だろうと言うと
海月は弾けて光になった
水底も蒼く揺れている



丘の上の大樹に
蒼い花が咲いている
蒼い花吹雪の中で
見惚れていたが
朝日が射した途端
雨の雫に変わってしまった



蒼い果物がなっている
なんだろうと
一口齧ってみた
思いがけず美味かったが
手も口も蒼く染まって
洗っても洗っても
落ちなかった



蒼い椅子がある
誰かが座っているが
人影も蒼い
月明かりのせいだと
気付いたので
月を叩き壊した
自分の手さえも見えなくなった



蒼い星が見える
あれは何かと問うと
地球だろうと言われた
美しいなと呟くうちに
あちこちで爆発が起こり
あっという間に赤く荒んだ
切なくなった
2007.04.24 Tue l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
使い古されていても
言い尽くされていても
手垢にまみれていたとしても

大事なことは

その中にある


贅を尽くした言葉より
趣向を極めた言葉より
難解至極な言の葉よりも

大切なことは

その中にある


ありふれているからって
ありきたりだからって
ありったけの想いを込めれば

大概のことは

それで伝わる


2007.04.24 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
自分が誰だか
覚えているかい

そこに行くための呪文
忘れてないかい

間違えずに唱えたら
君はもう
異世界の住人

君であって
君じゃない

君だけれど
君じゃない

魔法も剣も
性別も名前も

君と違う
君の世界

あれも君
これも君
それも君

どれも君

だけれども

君こそが君

自分が誰だか
覚えているかい

戻るための方法
忘れてないかい

間違えずに覚えとこう
君が君
責任を負う者
2007.04.23 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
なにもかも
得意なんて
無理

なにもかも
好きだなんて
無理

でも

なにもかも
出来ないなんて
無い

なにもかも
嫌いだなんて
無い

取り得が無いなんて無い


好きこそものの上手なれ

そんなこと無くても

下手の横好きでもいい


なにもかも
得意じゃなくたって
いい

なにもかも
好きじゃなくたって
いい

そう

ひとつくらい
得意なことは
ある

ひとつくらい
好きなものも
ある

不得意でもやってみてもいい


目に見えない星みたいに

人は分からなくても

輝けるものがある
2007.04.23 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
人が持ってる
心の景色を
僕は
眺めることが出来る

ひたすらの砂漠
広がる草原
赤い空の大地
無数の月が浮かぶ星

無人の廃ビル
鼓動の胎内
書類の山岳
羽ばたく鳥が引いた島

人が持ってる
心の景色を
僕は
見ることが出来る

気になるあの子も
苦手なあいつも
道行く人でも
たとえば君の心でも

厳しい教授も
厭味なお客も
親兄弟でも
綺麗な景色を持っている

人が持ってる
心の景色を
僕は
見ることが出来る

君のは静かな
明け方の森
青く染まった
朝靄漂う深い森

君によく似た
朝方の森
壮美で崇高
けれどもなぜだか懐かしい

君が持ってる
心の景色を
僕は
見ることが出来る

朝日が射した
その瞬間を
君と
見ることが出来ると
いいな
2007.04.22 Sun l 贈花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
人生はRPG
コンティニューは許されないけど
分岐自由のゲーム
レベルアップは難しいけど


強い敵なら逃げても良いし
手傷覚悟で向かうも良い
どっちでも経験値は入るけど
回復は容易じゃない

自分の技量を見極めて
無理をしないのが大事
再挑戦はできても
やり直しは利かない

ひとつところに留まるもいいし
情報片手に旅しても良い
だけど同じことを繰り返す
村人1にはなるな

自分の生き方を見つけて
無理をしてみるのも大事
主人公は自分だから
託したりはできない


人生はRPG
ジョブチェンジは楽じゃないけど
マルチエンドのゲーム
逝きつく先は同じでも


アイテム片手に
武器をココロに

誰かと一緒に
或いはひとりで

今日も進んでみよう


人生はRPG
囚われの王族はいなくても
冒険の毎日
宝は探せば見つかる


(2006.03.13)
2007.04.22 Sun l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
話してごらん
聞いたげる

聞くことしか
できないけど

悩みも迷いも
喜びも哀しみも

話してみてよ
聞いてあげるよ


相談や選択だって
聞いたげる

一緒に考えたげるよ

正誤はわかんないけど
賛否ならできる

あたしの考えなら
言ってあげられるよ


話してみてよ
聞いたげるよ

聞くことしか
しないけど


それだって
何かの足しに
なるのなら

それだって
少しは楽に
なれるなら

聞いてあげる

話してごらん


(2006.03.10)
2007.04.21 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top
静けさの中
冴え渡る空気
静まり返った世界に
密やかな囁き

清涼の中
未だ揺らがぬ湖
草木だけが目を覚まし
歌声を耳にする

蒼い森の中
澄み切った夜明け
一滴の光が落とされる
秘めやかな調べ

清澄の中
余分なものはない
声なきものの歌が
風と通り過ぎる

暁闇の森は
全てを青に染める
誰も踏み入れられぬ
静やかな景色
2007.04.20 Fri l 贈花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
遠い昔に
想っていた
あなたのこと
今ではもう
夢の彼方

顔も形も
霧の向こう
思い出せない
風に乗せて
声だけが

遠い街の
夜汽車より
もっと微かな
欠片だけが
耳に届く

幼い胸に
染み込んだ
あなたの声は
街の喧騒に
消えてく

身も心も
離れたのに
不意に訪れる
二人の記憶
声だけが

ただ
声だけが
2007.04.20 Fri l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
どうしても
どうしても
どうしても
行かないと
いけないの

どこまでも
どこまでも
どこまでも
飛ばないと
いけないの

いつだって
いつだって
いつだって
生きながら
行きたいの

だからもう
だからもう
だからもう
行かないと
言わないの
2007.04.19 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
不幸なのは

そのココロ

キモチの持ち方


叶わないような

夢でも

敵わないような

恋でも


逢えないような

誰かも

合わないような

誰かも


人から見れば

悲劇でも

誰もが嘲る

喜劇でも


不幸なのは

そのココロ

キモチの在りよう


それしだい
2007.04.19 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
その日一日
二十四時間

目を醒まし
夢を見るまで

想い巡らそうか

ただ空が青いとか
庭の花が咲いたとか
いつもよりも寒いとか

虹の欠片が見えたとか
森で鳥が鳴いたとか
星の光が綺麗とか

吐く息が白いとか
可愛い子を見たとか
美味い茶を飲んだとか

誰かと挨拶交わしたり
お裾分けを貰ったり
面白話に笑ったり

なんでもないけど
なんだかいいような

あたりまえだけれど
しあわせなような

想い返してみて

優しくなれる

今日の一日
二十四時間


2007.04.18 Wed l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
ようこそ
いらっしゃい
おや
あちらは雨でしたか

此処は黄昏
茫洋とした時刻
目を覚ます如き
雨など降りは致しません

さて
如何なる品をご所望ですか
なるほど
思い煩い事がおありですね

愛も恋も
夢も希望も
思い過ぎれば辛くなる
想いは重いに通じましょう

やがて
身動きできなくなって
押しつぶされるも
また一興

ええ
もちろん
うってつけの品が
ございますとも

これなるは
懸封と呼ばれし巻紙
雲よりも軽い綿毛を
漉いて紙となしたもの

心を占めた物事を
書き連ねたなら封をして
あとはどこへと
仕舞えば良い

心にかかった
靄も霧もすっきりと
心悩ませた物事が
雲散霧消と消えまする

ただしおひとつ
ご注意を

封をしたらばもう二度と
毛ほども掠りは致しません
封を切ったらもう二度と
心を覆って晴れません

それでも良ければ
お持ちあれ

これであなたも
ほらすっきりと
笑顔で帰っていけましょう
笑顔を保っていけましょう


あちらの世界は雨とやら
紙に綴りし墨は溶け
滲んで解けて崩れ落ち
二度と戻りはせぬだろう

己の心を占めていた
狂おしいほどの感情も
滲んで解けて崩れ落ち
二度と還りはせぬだろう

時折心がざわつけど
束の間心が騒げども
もはや
掴めはせぬだろう


おやおや
どうやら次の客
はてさて
なにをご所望か
2007.04.18 Wed l 黄昏通り l コメント (6) トラックバック (0) l top
もはや誰もいない
言葉は風に消えた
砂に埋もれた道は
灼熱の太陽へ届く
陽炎の中の夢幻は
追いかけても逃げ
伸ばしても叶わず
凍てつく夜に消え
同じ明日に現れる

もはや誰もいない
声は吸い込まれて
涙は枯れ果てても
望む手はもう無い

残像のように声を

ただその声だけを

悲しみに乾涸びる
心の上に落とせよ
2007.04.17 Tue l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
現状に甘んじてる

恋愛もしていない

結婚なんて遠い話

お洒落はそこそこ

グルメもそこそこ

運動は不足気味で

睡眠も足りてない

美容と健康気にしつつ

お金がかかると躊躇する

仕事は二の次でも

ならなにが一番か

公言できるものもない

やりたいことはあっても

いったいなにがしたいか

年齢と人生と

経験と照れが混ざったり

プライドと負けん気と

図太さと小心が加わったり

結局なにがしたいか

口に出来ないまま

昨日と今日と明日

変化が無いことは承知

過去と現在と未来

展望は手の届く距離

人と較べたりしたら

負けてると言われても

振り返ってみたりしたら

怠けてると言われても

そんなに悪くない人生だと

時折日常からずれて

線路の上揺られたりしながら

空の上駆け巡ったりしながら

そんなふうに言ってみる


2007.04.17 Tue l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
茜色の空

虹が架かる

吹きすぎる風の中に

夢の残滓を溶かして

一日が始まっていく


けれど

君はまだ夢の中


教えてなんかやらない


朝の始まりの秘密


そのかわり

いつか

起こしてあげる
2007.04.16 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
藤樹庵の藤
藤姫は
山向こうにいる
老木の
白藤様と
恋の仲

だけども二人は
遠すぎて
春風任せに
恋文を
互いに交わして
君想う

紫薫れる
藤姫は
香気の美酒に
想い乗せ
使いの鳥に
運ばせる

山の向こうの
白藤は
小壜に入った
紫の
その香に恋を
募らせる

山の彼方の
空遠く
互いに恋を
高まらせ
たなびく雲に
飛び乗った

藤樹庵の藤
藤姫は
山の向こうの
白藤と
一夜の逢瀬を
慈しむ

隔てる距離も
厭わなく
遠いからなお
いとおしい
なればなおこそ
愛しけれ

白藤様と
藤姫は
またの逢瀬の
約束と
互いの小指を
絡めけり

高貴な姫の
紫の
大樹の裾に
ひっそりと
澄み切る白の
藤が咲く
2007.04.16 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
なにをしたって
なにを言ったって
悔やまない
悔やんだって
仕方ない

怒られたって
泣かれたって
悔やまない
悔やむくらいなら
やってない

戻りたくっても
無しにしたくても
悔やまない
悔やんでみたって
戻れない

時には
不安になるけど

時には
不幸に見えるけど

悔やまない
悔やんだりしたくない

自分で決めたことならば
2007.04.15 Sun l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top