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この手首を切って

あなたにあげましょう

迸るほどの想いごと

いっそあなたにあげましょう

夕映えに良く似た

禍々しいまでの深紅で

染め上げてあげましょう

言葉を綴った指先も

睦み交わした掌も

蒼ざめるほどの緋の色で

覆い尽くしてあげましょう

この喉元を掻き切って

あなたにあげましょう

噎せ返るほどの想いごと

すべてあなたにあげましょう

花びらに良く似た

凶々しいまでの芳香で

包み込んであげましょう

言葉を交わした唇も

絡み合わせた視線さえ

蒼ざめるほどの熱情で

覆い尽くしてあげましょう

炎の色さえ凌駕した

燃やし尽くせぬ想いごと

すべてあなたにあげましょう

すべてあなたにあげましょう





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2007.03.26 Mon l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
この坂を登って
通った校舎
見渡した町の
遠くには海が光る
風に揺れる木々の
零れ落ちた陽射し
散りばめた水晶
私たちは集めた

朝焼けの小路を
眩しそうに歩いた
他愛のない話
青空に花咲く

月浮かぶ小路も
昼下がりの小路も
雨に濡れた日にも
凍えそうな日にも
桜の咲く下を
落ち葉の舞う下を
いつだって通った
いつだって帰った


この坂を下って
通った部室
見通したグラウンド
遠くから声が響く
さんざめく笑いの
溢れかえる若さ
散りばめた思い出
私たちを包んだ

夕焼けの小路を
歩いていく人影
シルエットになっても
誰なのか分かった

黄昏の小路も
眠たげな小路も
晴れ渡った日にも
風の強い日にも
桜の咲く下を
落ち葉の舞う下を
いつだって通った
いつだって帰った


この坂を登って
この坂を下って

いつだって通った

あの頃の私たち
2007.03.26 Mon l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top