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きみのもとに舞い降りた
白く冷たき鱗の主は
空を覆う灰色の
雲の向こうを翔けていく

その呼び声を耳にして
きみは塔へと駆け上がる
どこより高いその場所で
雲の欠片に手をかける

降り注ぎたる綿毛の雪は
冷たく白き鱗を隠し
凍えたきみの指先も
遮るように積もりゆく

塔の上から見下ろせし
地上はもはや色も無く
ただきみだけを残しては
音を立つるは風の声

血も凍えゆく冬の中
白く冷たきその指で
きみは鱗を摘み上げ
その喉元に滑らせる

薄氷の絹を纏うごと
冷たく白き鱗のきみは
白き翼を手に入れて
冷たき空へ翔けあがる

白く冷たき地上の上に
冷たく白き雲だけ残し
呼びし呼ばれし二匹の竜は
光の中へ消えてゆく

あとには白き雪ばかり
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2006.12.21 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top