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入れすぎた砂糖みたいに
甘い甘い日々だった
かき混ぜてもかき混ぜても
溶けきらないような日々だった

カップの底に
沈んでいくように
澱にも似た何かが
蕩けるシロップの日々に
溜まっていったね

白さを失って
形を見失って
なのに溶けずに


淹れすぎた紅茶みたいに
苦い苦い日々だった
薄めても薄めても
誤魔化せないような日々だった

喉の奥に
はりつくように
渋味に似た何かが
香り高かった日々に
澱んでいったね

色だけ美しくて
全てを染め上げて
なのに飲めずに


欲張ったりせずに
ささやかを選べば
一人分の砂糖とお茶で
日々は過ごせたのに


お茶を捨てるみたいに
新たな日々をいれよう
欲張らず見失わずに
一息つくような日々を
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2006.10.26 Thu l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
欲しいものは如何なるものか
何でも探して差し上げよう

占い予言の類でなくて
此処はそういう店だから

黄昏迫る店内にはただ
姿の朧な店主が一人

心許無い客の言葉に
耳を傾け品を出す

此度の客の求めるものは
此処ではない何処かへの切符

それなら至極簡単なこと
何処でも良いと云うけれど

貴方の行きたい場所へいざなう
此れなる切符を差し上げましょう

現在過去未来
夢幻それとも現

異国外国異世界までも
異郷仙境桃源郷でも

貴方が望む場所まで続く
見えぬ線路を走る汽車

貴方が願う居場所まで届く
見えぬ列車に乗る切符

もちろんひとつ注意事項を
店主は見えぬ笑いで紡ぐ

此れなる切符で乗る汽車は
三日と三晩走り続けて

その間一度でも眠ったならば
求める場所は通り過ぐ

如何なる時に辿り着くかは
貴方の運と気紛れ次第

それでも良ければさあどうぞ

心の底より何処でも良いなら
地獄も奈落も構わぬならば

此れなる切符をさあどうぞ
2006.10.26 Thu l 黄昏通り l コメント (2) トラックバック (0) l top