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酒に酔った男が橋の上
川に溺れる月を見つけた
おおい、大丈夫かい
手を差し伸べた途端
男はざぶんと水の中
月は高笑いで空にいた



スウプに浮かんだクルトンを
三日月が口にして叫んだ
なんてこった。これは俺の欠片じゃないか!
傷心のあまり三日月は砕けて
そこら中のスウプに浮かんだ



満月の光を
漏斗で集めてバタアにした
翌朝
ブレッドの上に乗せて食べた
その夜の半月が怒って言った
食べた私を早く返せ!
言うなりパンチがとんできて
気付いたら空には円い月があった
食べ残しのバタアの分だけ欠けていたが


宝の地図を手にした男が
月明かりの中で財宝を見つけた
朝日の中ではそれはただの土塊で
月の野郎に騙されたのさ
太陽はそう言って笑ったが
男はその日の夜に財宝を売りさばき
どこかへとんずらしてしまった

昨夜の月が悔しそうに語った




                   (2005/06/06)





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2006.07.02 Sun l 月々 l コメント (2) トラックバック (0) l top