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昨日まで
君のいた空間に
空っぽの夜が
漂ってる

さびしいな
君のいた気配が
空っぽの部屋に
残ってるのに

今夜はとても静かだよ
時計の針が煩いくらい

今夜はとても長そうだよ
時計の針も無視するくらい


明日からも
君のいない町は
変わらない日々で
続いてく

だけどもう
君のいた日々は
馴染んだ生活の
一部なんだよ

今夜はとても切ないよ
時計の針を戻したいほど

今夜はとても苦しいよ
時計の針が突き刺さるほど


あの針が何度時を打てば
あの針が何度巡り続けば

君は帰ってくるのかな


今夜はとても眠れないよ





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2006.05.06 Sat l 花膳 l コメント (4) トラックバック (0) l top
「啼鳥の歌」


世界の果ての 王国に
一人の王様 住んでいた
水晶の城の 塔の上
王様素敵な 銀の籠
一羽の鳥を 閉じ込めた
真珠の色と 射干玉の
美しい羽の その鳥は
朝な夕なに 囀って
王様の耳を 蕩かせた
朝に啼いたら 啼いただけ
国は白々 輝いた
夕に啼いたら 啼いただけ
国はしじまに 包まれた

ある日王様 欲出して
鳥に命じて こう言った
朝な夕なに 啼くそなた
天高く昇る 太陽に
その声聴かせて やるが良い
真珠の色と 射干玉の
輝ける羽の その鳥は
それは出来ぬと 王様に
銀の籠から 首振った
私が朝に 歌うなら
お日様を連れて 来るけれど
私が夕に 歌うなら
お月様連れて 来るけれど

それでも王様 頷かず
声高に鳥に こう言った
お前の命 我のもの
啼かぬと言うなら 塔の下
銀の籠ごと 落とそうぞ
真珠の色と 射干玉の
目に鮮やかな その鳥は
いと哀しげな 溜め息で
小さな身体 震わせた
天高く昇る 太陽は
小鳥の歌を 耳にした
彼方で眠る 月と星
小鳥の歌を 耳にした

雲を突き抜け 空を裂き
広い世界に 歌は満ち
全てのものが 歌を聴く
いと妙やかな その調べ
王様の耳を 蕩かせた
真珠の色と 射干玉の
羽持つ鳥の その喉は
歌われぬ歌を 歌い終え
これで終わりと 張り裂けた
切り裂かれた空 血を流す
その血で太陽 溺れ死ぬ
切り裂かれた空 血を流す
その血で月も 溺れ死ぬ

流れ出す血が 赤く染め
水晶の城は 濡れそぼる
やがて乾いた 血の海が
世界を黒く 染め上げた
それきり朝は 二度と来ない
それきり朝は 二度と

来ない


                       (2005/03/14)

2006.05.06 Sat l 月々 l コメント (0) トラックバック (0) l top