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ある晩ダディが連れて帰った
赤いおめめのウサギのオリヴィエ

真っ白モヘアはふわふわで
長いお耳はプラチナブロンド

仲良くしてねとダディが言うけど
ウサギのオリヴィエ知らん顔


お寝坊オリヴィエ朝になっても
ベッドの中から出てこない

お寝坊オリヴィエお腹が空いて
あたしと一緒にブランチタイム

お野菜サラダとシナモンスティック
ウサギのオリヴィエ
カプチーノがお好き


お酒も好きなウサギのオリヴィエ
ダディと一緒にラム酒を舐める

だけれどオリヴィエあたしを嫌い
ちっとも見向きもしやしない

お尻をふりふりウサギのオリヴィエ
けれどもダディはお忙しい

相手をしてよとおねだり攻撃
けれどもダディはお忙しい


ある日オリヴィエ庭師のウォルフと
出てってしまった昼下り

気落ちのダディにあたしは笑って
仕方がないわと慰める

セクシーウサギは狼に
食べられたいのよ、いつだって


白いモヘアとプラチナブロンド
手足の長いウサギのオリヴィエ

酒飲み夜更かし勝手気ままな
赤いおめめのウサギのオリヴィエ

ウサギになれてもママにはなれない
ワガママ気ままなウサギのオリヴィエ


あたしの秘密のクロゼットには
モヘアのセータが隠されてるの

今はダディの可愛い少女
ウサギになったら気を付けて

可愛いウサギはいつの日か
食べられるのを夢見てる


                      (2005/03/02)
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2006.05.01 Mon l 月々 l コメント (5) トラックバック (0) l top
新月の晩に
空に穴を見つけた
手を伸ばして中を探ると
眠っていた月が
お前のせいで暦が狂ったと怒りながら出てきた
月の明るい晩だった



世界の果てを見ようと
搭の上に登った男が
見つけきれずに降りてきた
悔し紛れに搭を折ったら
一面の空が落ちてきた



星があまりに煩いので
飲み残したビールごと
コップを投げつけた
気が抜けてなかったせいで
星はますます弾けて煩い
次はミルクを投げようと
眠りながら思った



ある晩
米を研いでいたら
研ぎ汁が流れて
天の川になるのが見えた
そうかあれはミルクじゃないのか
米は静かに炊かれるのを待っていた



飛行機雲の線に沿って
青空に裁ち鋏を入れた
身も心も軽いスーツが出来たが
あまりに空が怒るので
返してやることにした
非常口の案内のように
スーツは空を駆けている



虹が本当は何色なのか
数えてみようと男は思った
指折り数えてみると
八つあったので
何色があったのかと
確認しようとしたが
既に虹は消えていた



ある日
雷が鳴り響き
曇り空は粉々に罅割れた
割れたままでは危険だろうと
叩いてやることにした
ばらばらと音を立てて落ちた空は
群集の足元で踏まれた
頭上には青空が覗いている



月とある晩酒を酌み交わした
最近は紛い物が増えてさと
あまりに月が嘆くので
世界中の電源を切ってやった
ほろ酔い気分の月だけが
上機嫌で照らしてた



太陽は考えていた
朝晩少しずつ世界の果てを溶かしてきたが
はて一体いつになったら
この世界は溶け切るだろうか



風が運んできた香りが
あまりにも芳しかったので
掴まえて辿っていくことにした
向かい風の中を歩きつづけると
木星に到達してしまった
あたり一面木犀が咲いていた
2006.05.01 Mon l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top