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翠玉の蛇に咬まれ
滴り落ちる紅玉
堕ちて砕けて
飛び散って
碧玉の瞳に
飛び込んで融ける

世界は紗幕の向こう
紅緋の濃淡

手にした金剛石の剣で
金銀の猫目を貫いた
指に残った真珠の牙も
最後の抵抗を示して抜ける

振るった剣から
柘榴のように散らばる珠
あちらこちらで火種と転じ
紅蓮の炎が世界を包む

藍玉の魚は橄欖の森を惑い
翡翠が青金の沼に沈む
世界と視界は交じり合い
紫水晶の色合いで嘆く

斬れずに残った漂う煙が
紗幕のかかる瞳に染みる
蛋白石の鱗の如く
覆ったものが綺麗に落ちた

あとに残るは灰ばかり
2006.03.15 Wed l 花膳 l コメント (0) トラックバック (0) l top
さよならすることにしました
あなたのことは好きだけど

会わないことに決めました
今でも心は痛むけど

わたしのことなど
忘れてしまって
好きなところへ
行っても良いの

わたしのことなど
捨ててしまって
彼女のもとへと
行っても良いの


さよならすることにしました
あなたのことを好きだけど

お別れすることにしました
今なお心が痛むけど

明日になったら
忘れても良いの
わたしと過ごした
これまでの日々を

朝がきたなら
忘れても良いの
わたしと交わした
たくさんの愛を


さよならすることにしました
あなたのことは好きなのに

立ち去ることにしました
今でも求めてしまうけど

ただひとつだけ
あなたのもとに
残していくの
わたしがいた証を

捜さないでね
あなたのそばに
残したものを
わたしがいた証を


さよならすることにしました
あなたのことが好きだから

さよならすることにしました
今でもそばにいたいけど


さよならしました
あなたとはもう会わない
2006.03.14 Tue l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
雪を含んだ
ぼやけた雲が
風の強さで
溶けて消えた

かわりに
春の太陽が
かたちづくった
群れが進む
東の方へ

行進する白い群れは
サバンナの獣のように
季節を越える鳥のように
私の頭上を越えて
誰かの町まで

交互に光と影が覆う
地上の景色を眺めながら
群れは行く
春を連れて

2006.03.14 Tue l 日々の罅 l コメント (2) トラックバック (0) l top
大変長らくお待たせしました
御者がそう言って扉を開ける
待ちくたびれたガラスの靴が
身体中を鬱血させた

悪路のせいで馬車は揺れて
身体中の骨が軋みをあげて嘆く
腰骨があった場所にはもう
粉々の白い欠片だけ

吐き気と吐息が混じる
舞踏会の開宴
どうせ誰も来ない
壁の花になるだけ


どなたを待っておいでですかと
皮肉と憐憫のワルツが響く
特定の相手はいなくても
誰でもいいわけではないと言い訳し

誰も脱がせぬままのドレスは
宴ごとに新調される
コルセットがきつすぎて
内出血の花が咲き乱れて散る

あってもなくても憂鬱
月夜ごとの舞踏会
どうせ踊りはしない
壁の花が散るだけ


月の光の下
流れる川の中に
沈んでいく宝玉
漂っていく錦


それではまた次の月に
御者がそう言って帰っていった
二度と来なくてもいいとは言い切れず
飲み干した鉛がまた澱んでいく
2006.03.13 Mon l 日々の罅 l コメント (2) トラックバック (0) l top
人生はRPG
コンティニューは許されないけど
分岐自由のゲーム
レベルアップは難しいけど


強い敵なら逃げても良いし
手傷覚悟で向かうも良い
どっちでも経験値は入るけど
回復は容易じゃない

自分の技量を見極めて
無理をしないのが大事
再挑戦はできても
やり直しは利かない

ひとつところに留まるもいいし
情報片手に旅しても良い
だけど同じことを繰り返す
村人1にはなるな

自分の生き方を見つけて
無理をしてみるのも大事
主人公は自分だから
託したりはできない


人生はRPG
ジョブチェンジは楽じゃないけど
マルチエンドのゲーム
逝きつく先は同じでも


アイテム片手に
武器をココロに

誰かと一緒に
或いはひとりで

今日も進んでみよう


人生はRPG
囚われの王族はいなくても
冒険の毎日
宝は探せば見つかる
2006.03.13 Mon l 花膳 l コメント (4) トラックバック (0) l top
存在を知らなくても
生きていけるものは

見えないもの
触れないもの
聞こえないもの

だけどそこに在るもの

愛も夢も魂も

それは
空気のような確かさで

そこに在って

推し測れなくても
推し量れなくても

存在を知らなくても
生きている者の傍に


だから
在ることを疑わないで

ときに不在を感じても
ときに不安を感じても

空気のような確かさで

それはそこに在るのだから
2006.03.12 Sun l 連玉結 l コメント (5) トラックバック (0) l top
きみがどこか遠くへ
行ってしまうなら
追いかけていこうと思う

きみがなにか新たに
挑もうとするのなら
それを手助けしようと思う

きみがいつか誰かを
愛してしまうなら
その終わりを待とうと思う


迷惑な話さ

分かってるよ


きみは一人で行けるし
きみは助けは要らない
きみが愛を求めても

それは僕じゃないってことも


知っていて欲しいだけ

ここに

きみを想う人間がいる

それだけを
2006.03.11 Sat l 花膳 l コメント (7) トラックバック (0) l top
話してごらん
聞いたげる

聞くことしか
できないけど

悩みも迷いも
喜びも哀しみも

話してみてよ
聞いてあげるよ


相談や選択だって
聞いたげる

一緒に考えたげるよ

正誤はわかんないけど
賛否ならできる

あたしの考えなら
言ってあげられるよ


話してみてよ
聞いたげるよ

聞くことしか
しないけど


それだって
何かの足しに
なるのなら

それだって
少しは楽に
なれるなら

聞いてあげる

話してごらん
2006.03.10 Fri l 花膳 l コメント (5) トラックバック (0) l top
強い陽射しが
顔を照らす
激しい雨が
光を浴びて
糸のように光る

影ひとつ見当たらない
青空に
虹が架かっている
四重に

濡れて艶めく竹林の
向こう側
くっきりと
四重の半円が

どこかへと続く
ゲートのように


あたしはそれを
残したくて

あたしはそれを
留めたくて

性能の悪い
ケータイのカメラを
構えようとして

やめた

それをみんなに教えたくて

それをみんなに見せたくて

この美しい風景を
切り取ろうとしたけれど

やめた

きっと伝えきれない


そうして
ただ目に焼き付けて
目覚めた

拙い言葉で
留めた
2006.03.10 Fri l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
天気が良いなら
ひだまりの中

雨が降ったら
雨音を聴いて

昼寝をしたい


風の歌や
虫の羽音
草の笑いと
花の囁きに

耳を傾けながら

昼寝したい


まぶた越しの
赤い太陽
産毛を揺らす
湿気の流れ

夢で感じながら

昼寝したい


春めいてきたら
なおいっそう

昼寝をしたいよ

こんな季節は
2006.03.09 Thu l 日々の罅 l コメント (0) トラックバック (0) l top
不動産のチラシのように
描かれた間取り図のように
見たことない国の地図
ここではない国の地図

新聞に挟まれて
あたしの手元
まだ
旅は始まらない

目を落とした瞬間に
歩き始める
地図の上のあたし

山道を抜けて
ふもとの村

街道を越えて
城下町

城門を潜り
城の中

川には橋
村には宿
海辺には港

そして
地図にはない人々
地図にはない物語


旅行会社のチラシのように
描かれたプランのように
見たことない国の地図
ここにはない国の地図

大きく広げられて
あたしの手元

地図の上のあたし
歩き出して

そこから始まる物語
2006.03.09 Thu l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
新しく何かをつくるのは
難しい
とてもとても難しい

真っ白の紙と
新しいインク壷

色とりどりの珠と
一本の長い糸

見たことのない野菜と
得体の知れない肉

通常目にしないような
数学の式

幾ばくかの道具と
高い高い壁


好きにしていいと言われても
自由に使えと言われても

新しい何かを作るのは
難しい
それはそれは難しい


材料が豊富でも
判断材料が乏しいとき

己のセンスが問われる
応用能力が問われる


真似てきて
学んできて

それでも
新しい何かをつくるって
難しい
ほんとうに難しい
2006.03.08 Wed l 日々の罅 l コメント (4) トラックバック (0) l top
元気のないきみに
疲れちゃったきみに
つまづいたきみに



春の空気を
春の景色を
春の息吹きを


甘い愛情と
爽やかな未来と
こころよい希望と


混ぜてきらきら
溶かしてつやつや


春色ドロップにしたよ

きみにあげる



太陽に透かしたら
優しい光が降りてくる
雫のように降り注ぐ


指先で弾いたら
可愛い音が沁みていく
透き通る音が鳴り響く


そして
甘く溶けて口の中
身体中に行き渡る
そして新たな力になる



春色ドロップス
きみにあげる
2006.03.08 Wed l 花膳 l コメント (4) トラックバック (0) l top
掌の世界
窪ませて水を溜める
あたしとあなた
そこで眠る

哀しみの涙
湛えた水に落ちていく
泳ぎ損ねた金魚
そこで朽ちる

交わした吐息
さざなみを立てて
二人の恋が
溺れ死んでいく

掌の世界
ささやかに溜めた水は
隙間から零れて

掌の世界
密やかに秘めた愛も
いつのまにか減ってく


あたしの掌で
掬い取った水
零れ落ちる前に
あなた
飲み干して

あたしごと
あなたごと
世界ごと
2006.03.07 Tue l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
雨の翌朝
丘に上ると
寝惚けた太陽が
顔を覗かせる

静かな町の
向こう側に
やわらかな光が
満ち足りていく

夢の残滓のように
町が霧にくるまれて
風に揺らめいてるんだ

街並みの合間
蛇行する白い霧
あれはほら
町を横切る大きな川

家々に囲まれて
いつもは見つけられない
あれはほら
町を流れる大きな川

雨の翌朝
丘に上ると
ぼやけた町は
異世界の町になる


伸びをした太陽が
くしゃみして
霧を晴れ渡らせると
今日が始まるんだ
2006.03.07 Tue l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top
ひとりきりで楽しむこと

とっておきのお茶を飲む

思う存分本を読む

隠しておいたお菓子を抓む

お気に入りの曲を聴く

指を動かして詩を紡ぎ

遠い友に手紙を綴る


ひとりきりならできること


これがわたしの毎日です
2006.03.06 Mon l 日々の罅 l コメント (8) トラックバック (0) l top
どんなに
大事だって
失ってしまえば

どんなに
大切だって
喪ってしまえば

それはすべて
想い出に変わる

無くす前に
気付いてたのに

無くしてから
気が付くんだ


お願い
想い出にしないで

想い出にするくらいなら
僕を全て消し去って

春先の粉雪
砂糖のように
僕にふりかけて

僕ごと溶けてしまって
あの人の前から


どんなに
大事だって
なくしてしまえば
想い出に変わる

綺麗でも
素敵でも
触れられない


お願い
あなたを
想い出にしないで

想い出にするくらいなら
僕の前に現れないで
2006.03.06 Mon l 一枚の茶葉 l コメント (2) トラックバック (0) l top
快速電車は
あたしの駅に止まらない

通過する車体が
ぼんやりと
あたしを映して通り抜ける

あの瞬間
あたしが分離して

心だけが
行ってしまう
どこかへ

あたしの駅には
快速電車は止まらない

でも
あたしの心は
乗り込んで

見も知らぬ街まで
行ってしまう

あたしを置いて
2006.03.05 Sun l 花膳 l コメント (4) トラックバック (0) l top
夕日に向かって走る
車の中から見送った
風の速さで消えていく
暮らしてきた生き様を

見たことのない道を行く
車の中で見紛った
山の向こうに消えていく
刻み付けていた生き様を

ああ
ここからは

ああ
手探りで

闇夜の中を走ってく
車の中で見守った
雲の隙間に消えていく
細月のような生き様を
2006.03.04 Sat l 花膳 l コメント (2) トラックバック (0) l top

まずはカテゴリの説明を。
以前の場所からの引継ぎですが、簡略化しました。
絶対あとで困ると思うのですが、ひとまず(笑)


花膳・・・詩。何気なく浮かんだ詩。
     おおむねこれです。フィクションです。たぶん、後に細分化します。

一枚の茶葉・・・SSになります。あるいは、SSからの連想です。
        では、SSとは何かと言いますと、本サイトの方でごっそり(笑)書いている、たくさんのショートストーリーのことです。
        気になったら見に来て下さい。

黄昏通り・・・存在しない通りの通称。
       怪しげな骨董屋さんがあって、そこで扱う商品の説明、というカタチです。
       リズムを大切に…と、思ってはいます。

日々の罅・・・その日のなにかからインスパイアされたもの。        日々の罅より生まれいづる泡。…正直、花膳とどう違うのか(笑)

連玉結・・・どう読むのか分かりません(笑) 
      MSN版「どこにもかえらない」(五行詩、或いは短歌、俳句、川柳のようなものに移行)と何気にリンクというか、同じタイトルで書いてみたもの。
      あちらは今、お題に挑戦中です。

月々・・・全ブログから今まで書いてきたものの中で、毎月自分で気に入った二篇をご紹介。これで、私の作品の感じや、私の好みが分かる、お得なカテゴリです(誇張)(笑)

瞑想迷走・・・詩では無いものの総称。あまり存在しない予定です。

カテゴリ説明・・・この記事。


こんな感じです。

2006.03.04 Sat l カテゴリの説明 l コメント (0) トラックバック (0) l top
なぜ、新しい地を得ようとしたかです。

今までの場所が重かったから、というのは、以前申し上げました。
しかし、それは、場所の問題だけでなく、PC自体にも、問題があると思うわけです。
…古いんですよ、端的に言えば(笑)

というわけで、はたしてどちらがより重い要因になっているのかを、探るべく、昼間使用のPCからのテストです。


無事に軽い状態でアップできたようなので、明日からこちらに活動の拠点を移そうと思います。

改めて、宜しくお願いします。
2006.03.03 Fri l 瞑想迷走 l コメント (0) トラックバック (0) l top
とりあえず、実験的に始めてみることにしました。
今までいたところが、とても重いので。

あとは、やってみないと分かりませんよね。
というわけで。

暫く実験。

一年以上、別のブログで詩を書いてきました。
一日二編。休日は一篇。
そうして書き溜めたものが、頂いたコメントが、宝になりました。

でも、宝箱の蓋が重いんです、それはもう、非常に(笑)

引越しを考えてるんですが、どこがいいのかなんて、試してみないと分からない。
もしかすると、引っ越さないかもしれない。
なので、ここは暫く、こんな感じで、試し試しやっていこうと思ってます。

新参者ですが、どうぞ、宜しくお願いします。
2006.03.02 Thu l 瞑想迷走 l コメント (6) トラックバック (0) l top